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桃山の器

 皆の衆、これが桃山の器だよ。工事場が火事場から拾ってきたような、粗放さである。足で転がしてみて、ま、何かに使ってみようか、と思ったまでだ。
 拾った物の気分、である。
 こういうものを作ろう! と信じたんじゃない。開けてみたら、あれ、いいじゃん! てなもんだ。
 当時の陶工は「歪んで、適当なひっかき線の入ったような器」と注文されて、「へい」とばかり鼻水をすすって、ろくろをけとばしたのだろう。
「ま、こんなもんだべ」
 あてどなき無欲、無目的。その中から茶人が拾ってきた。

『美を見て死ね』堀越千秋

 無欲、無目的に作りたいものです。なんでも。
もっといいのは、「できちゃった」。
 ってことは「できちゃった婚」もわるくない?
 まだこの言葉は生きているのでしょうか?
 生きていこう。
 生きて・憩う。
 粋て・憩う。
 今年の流行語は「粋て」。
IKITE=ikite=iKiTe=IkItE
迷うな~
 粋てねぇ~
  それでいい。

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