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如拙を知りなされ

 さて画中、実にトボケた親父がヒョウタンで鯰(ナマズ)をつかまえようとしている。禅の公案である。禅寺でしか通用しない問答が公案である。主婦の役に立たない。答えなんかない。だから壁に貼っておくと茫々として実にいい気持ちである。海の絵なんかも広々として気持ち良いが、この図は海より訳が分からないからもっと広々している。

『美を見て死ね』堀越千秋

 如拙の『瓢鮎図』の絵ハガキをアトリエに貼っていらっしゃったそうです。
 「訳が分からないからもっと広々している」ものってありますよね?
ね?
kenboinc とか。
 「訳が分からないだけでべつに広々してない」
そのとおり!
確かに。
ただ訳が分からないだけ、のものかもしれません。
金銭的価値なんかありません。
でも、
もしかすると、
そういうものに何か別のものを見る自由なこころ、なんてのも、80億分の2~3人くらいあってもいいんじゃないでしょうか?
少なくとも1/800,000,000人はあります。
ここにあります。

バカ心

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