チューリップとアリスはどれほど違うのか:10万回試行編
↓この記事のリニューアル版が本記事です。
研究背景
普段アリスで打ってるルールをチューリップに変更するとき、お気持ちをどの程度変化させて表明したらいいのだろうかという疑問から書いた記事です。
筆者はいつもは以下のようなサンマを打っています。新潟県のごく一部では有名なルールらしいです。
ナシナシ(完先)
赤5各2
北は抜きドラ
華なし
リーチ祝儀(対象:一発・赤・アリス)
堀内正人さんが以下の動画でも紹介されています。
(この頃の動画、旅の様子が多くて麻雀以外の部分も面白くてお気に入りです。)
この記事で明らかにしたいこと
アリスとチューリップでは、同じ牌姿でどの程度の枚数差が生じるか、それによってお気持ちを何倍くらいに調整すべきかを知りたい。
よって、平均枚数の差が何枚かではなく、差が何倍かを調べる。
先述の記事では連荘率から疑似的に枚数を求めていましたが、先日自ら開発したスーパービンゴシミュレータの派生機能を用いて解析解を求めました。
(シミュレータ(とGit)は↓こちらから。ブラウザから実行できます。)
実験結果と各種牌姿
チューリップのカバー範囲が広い形と狭い形を用意(アリスはいずれも同確率)
北は常に1枚抜き
6巡目で和了
試行回数:10万回
牌姿作成には、牌画作成くん BYその研 をお借りしました
http://mahjong-manage.com/paiga/paiga1.php
ピンフ形・チューリップ有利形
これと比較すると、前回の記事もおおよそ近い枚数を算出できていた。(前回の計算では0.81枚と11.28枚だった。)
平均(枚)の行にご注目いただきたい。
11.375÷0.817より、平均枚数の差はおよそ13.9倍である。
ピンフ形・チューリップ不利形
アリスの平均枚数はほぼ変わらない(理論上もそのはず)が、こちら側の10万回では43%の壁を何回かぶち抜いたらしく、最大枚数が13→16枚にアップしている。
チューリップは激減である。継続率が86%→60%となり、平均はなんと4枚を割ってしまった。
こちらでは平均枚数の差は4.6倍である。
七対子形・チューリップ有利形
チューリップの平均枚数がピンフ形・チューリップ有利形を上回っているのが特徴である。確変の無いチューリップではこの形が一番強いと思われる。
平均枚数の差、つまりアリスとチューリップの格差は驚異の28.6倍である
七対子形・チューリップ不利形
清一色形はチューリップの継続率が低いことがはっきり分かんだね。
平均枚数差は4.2倍
暗刻形・チューリップ有利形
四暗刻はアリスが非常に厳しい形。枚数差だけなら16.9倍だが、とはいえどちらも大して乗らない。
暗刻形・チューリップ不利形
枚数差4.7倍。上記同様、暗刻はあまり乗らないのは分かっているが。
国士無双形
チューリップが意外と振るわない。差は4.5倍。
総括
アリスとチューリップの差は、チューリップが最も乗らない・乗る形を考慮すると、最低でも4倍、最高で20倍超となる。
また、チューリップのカバー範囲が広い和了形では100回上がれば1回くらいは50枚以上乗る。
単純にアリスの1/3とか1/4くらいでいいか、と安直に考えると思わぬ事態になることもあるので、お気持ちはよく考えよう。
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