マネージャーにおける特性について考えてみた-プレイヤータイプ?マネージャータイプ?
組織を見渡してみるとプレイヤータイプとマネージャータイプの人間がいますね。
よくプレイヤーとして成果を上げた人が出世してマネージャーになったときに同じように成果が出せるかというと違うよねという話があります。
野球における選手と監督なんかでも同じ話がされますね。
プレイヤー時代
どのような環境でもまずはプレイヤーとしてキャリアをスタートさせることになることが多いかと思います。
ここでは思い切りプレイヤーとして能力を発揮しましょう。能力開発もプレイヤーとして実務に取り組む間が最も伸びます。実践で試すことほどいいトレーニングはありませんし、積極的にそうすべきです。
ここでは技術系人材を想定して書いてみたいと思います。
プレイヤーとして経験(経年?)を重ねていくと、次第にマネジメントを任されるポジションになっていきます。
このとき、まずはこれまで通りのプレイヤー・マネージャーのバランスを無理に崩さずにやってみることをお勧めします。
気負って無理にマネジメントに軸足を移しすぎる必要もないということです。
これまで通りやってみてどうか?
この理由ですが、プレイヤーとしてやってきた人も最近の人材教育の流行りによって、1つ上の視点を持って仕事に取り組んでいることが多く、プレイヤー時代の延長でマネジメントも回せてしまうことも多いと思います。
意識的にマネージャーに振り替えると
ここでポジションに振り回されてプレイヤーからマネージャーへとバランスを大きく振り替える人がいます。
しかし、技術系人材に限ると、最前線で高度な判断をするには、最先端の技術に精通している必要があります。そしてプレイヤー時代の項でも書きましたが、能力開発には実践で試すことほど力になる方法はありません。いくら近くで見ていても、自分で手を動かすのとそうでないのとでは本当に全然違うのです。
1つの技術で10年も20年も食べていけた時代はすでに終わり、技術は指数関数的に進化しているのが現実です。マネジメントが主と言え、最前線で判断をするためには常に能力開発をしていかなければ能力がどんどん不足していく時代になっています。
器を大きくする
最前線で、理想的に強力にリーダーシップを発揮している人をよくよく観察してわかったことですが、マネジメントを主として行うべきポジションにいる彼らですが、今でもプレイヤーを捨てていないということです。見方によってはプレイヤータイプに見えるほどに常に能力開発をして最前線で判断できるように手も動かしています。
かと言って、マネジメントが疎かになっているかというと決してそうではなく、マネジメントについても最前線がよくわかる強みを活かしてうまくやっているのです。これが理想だと思います。
主たる役割であるマネジメントをしっかりやらなければ!と、プレイヤータイプからマネージャータイプに意識的に軸足を移すような舵を切ろうとする人が多くいますが、実はそれが1番の正解の道ではないのではないかなと思います。
やるべきことは、プレイヤータイプを簡単に捨てることではなく、プレイヤータイプは捨てずにマネージャータイプの役割をこなせるだけのキャパを確保すること。つまりは器を大きくすることではないかなと思います。