ご機嫌で人を動かすのが大人。不機嫌で人を動かすのは赤ん坊で、裸の王様になる。
人を動かす立場の人。
動かし方によって組織には大きく違いが出ます。そんな人の動かし方についての話です。
不機嫌で人を動かすタイプ
典型的な「ボス」タイプの人の動かし方ですね。(「ボス」についてはこちらの記事で書いてますので、併せてどうぞ→『ボスになるな リーダーになれ。そのためには大きな器を持て』)
人を動かす手段が「命令」だと思っていて、つべこべ言わずに言われたことをやれ!と、いう部下を兵隊だと思っているような人です。
神様のように、世界で誰よりも優秀で間違わない判断を100%できる人であれば、組織はうまくいくかもしれません。
こういう人は自分の想定・理解を超えたことを部下がやると、途端に機嫌が悪くなります。自分の指示と違っていれば、それがよりベターな方法であっても部下が自分よりもより良い案を出したことに素直にいい気持ちでいられないのです。つまらないプライドなんでしょうか?最も不要な持ち物ですね。
で、途端に不機嫌になって理不尽に怒りをぶちまけるわけです。負の感情を表に出すのも赤ん坊と変わりませんね。理解のある周りのできた人たちは組織の上下関係を理解して、素直を装って従順に従うわけです。如何にイマイチな指示であっても面倒なので、何も言いません。
このときの従順なふりは日本人ほんとお上手ですよね。
こういう組織では本質的な部分について何も考えなくなり、如何にボスとの衝突を避けるかというのが重要になり、ボスの考えてることについてばかり考えるようになります。仕事の本質的なことを考えなくなるので、仕事に対する能力は一向に上がりません。こういう組織では「仕事」の意味合いがすでに変わってしまっている場合も往々にしてあります。ここまでくると、これはもう重症だと言わざるを得ません。
ご機嫌で人を動かすタイプ
人を動かす人には実はもう1つのタイプの人もいます。
常にご機嫌で人を動かすいわゆる「リーダー」タイプの人ですね。
「やれ!」と言うのではなく、「やろう!」と言います。
こういうリーダーが率いる組織では、そもそも「やれ!」と言わなくても、人が伸び伸びと自ら動きます。命令されなくてもそれぞれが考えて動ける組織の方がやはり圧倒的に速くて強いです。いわゆる自立型組織です。
それぞれで考えて動き始めると、それぞれの動きや考えがすべて想定内になることはないので、都度これを理解し、飲み込める力が必要になります。これが器の大きさです。
それぞれで考え、時にブレイクスルーした考えをぶつけてみても頭ごなしに否定されることはなく、リーダーはまずは受け止めてくれます。その上で、さらに伸ばすためのアイデア・考えがもらえるとすると、どんどん相談にいきますよね。こうしていい循環が生まれるのです。報告しろと言うことすら基本的にはありません。
この逆が「ボス」タイプの場合ですね。
不機嫌で人を動かす赤ん坊は裸の王様になる
リーダーと逆の「ボス」には積極的に相談しにくるようないい循環は生まれません。いつでも顔色を伺い、少しでも不機嫌を察するともうその日は避けるようになります。こうして1つ、新しいアイデアを受け取る機会を損失しているのです。
失っているのは新しいアイデアだけではありません。よりベターな方法があっても誰も提案してくれません。さらには間違った認識をしていることについても周りが誰も指摘してくれなくなります。ここまでくるともはや末期です。何を言っても誰もが見て見ぬふりで、勘違いボスは指摘もされないので自分の言っていることが間違っていないと思い振舞うのです。
そんな姿に対しても誰も裸だと言ってくれず、1番大事なところで大恥をかくことになるのです。
言い方を変えると、間違った認識に対しても誰も指摘してくれないことで、正しい情報がないばかりに誤った判断をしてしまうことになるわけです。
さて、どのように人を動かせばいいのか?
一度自分と周りを見渡してみてください。自分が赤ん坊だったなら今すぐにご機嫌になる努力をしましょう。そのために「器」を大きくすることです。
もしあなたの上に赤ん坊がいれば、今すぐに離れる選択肢も1つかもしれません。この赤ん坊はいつまでたっても赤ん坊のままです。放っておいてもいつまでも大人になりません。
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