価値を最大限高めるためのポジショニングの考え方
ポジショニングの取り方・意識の仕方について書いていきます。
上図は、有名なマーケットバリューの図です。見たことある人も多いかと思います。3つの評価軸によって形成される箱の大きさが市場における価値を表しています。
この図からだけでは読み取れませんが、市場における価値(ここでは得られる対価とします)は個々の能力や人脈などよりも実はどの業界に属しているか、が最も大きく影響を受けます。金融関係なのかアパレル関係なのか、業界ごとにそのレンジをイメージできると思いますが、つまりはそれです。
そして、その業界は選んだ瞬間にその後の自分とほぼ無関係にその価値の大きさが決まってしまうというのもポイントです。
次に、そこでの価値は相対的に決まってきます。業界をまたいだ個々人の能力の絶対値ではなく、業界ごとの相対値で価値が決まってくるのです。つまり、どの業界に属しているかによってまず大きくレンジが決まってきます。このレンジも平均的価値の低い業界のトップと平均的価値の高い業界の底辺を比べたときに、「平均的価値の低い業界のトップ」<「平均的価値の高い業界の底辺」ということも往々にしてあります。どのような業界でもトップになるのは難しいですが、その難関をクリアしたとしても結局のところ勝てないということになるわけです。
まずはどの業界に身を置くか、これは真剣に考えた方がよいです。
身を置く業界が決まると、次は業界内での競争になります。
技術力などの能力や人脈で測ることになりますが、能力を伸ばすコツについてはいくつか書いてますので、そちらもよろしければ。
次は、戦略的に考えてみたときの発想の1つです。
相対的に価値が決まるということは、ぬるい業界にいればそれだけで自分の価値が相対的に上がることになりますね。
ここでもどの業界に身を置くかによって個々人の絶対的能力によることなく、価値が変わるのです。
そして、人には得意なこと不得意なことがあります。
得意なことが活きる世界で生きることが1番です。それだけで自然とできることが増え、相対的に価値が上がります。価値が上がるということは、それだけで精神的にも安定します。対価というだけでは測れない生きていく上での指標となるかもしれません。
業界だけでなく、所属組織についても相対的な価値の決まり方は同じ話が言えます。
レベルの高い組織にいると、優秀な人が集まることが多いので、その中で埋もれてしまう人が出てきます。
どんな組織においても優秀な2と普通の6とダメな2に分かれるという『働きアリの法則』も参照すると、相対的にダメな2に入ってしまうことが統計的にあるわけです。
そんなときはダメな2で居続けるよりも、ぬるい組織に移るということも戦略としてはアリです。ぬるい組織でもその中で同じように相対的に価値が付くので、今度は優秀な2に入るかもしれません。
実際には、ぬるい・ぬるくないだけでなく、組織の風土として合う・合わないということも大いにあります。
今の組織ではうまくいかないな、という人は組織を移ることも視野に入れてみるといいかなと思います。
まとめると、
相対的に価値が上がる業界・組織を選ぶことと、その業界・組織が伸びてる業界・組織なのか、この2つがうまく合致するポジショニングを見つけることが大事になります。
ぬるいけれども伸びてる業界・組織。ただし、この「ぬるい」は人の適正によりますので、しっかり自分を見つめてベストな業界・組織を見つけたいですね。