誰もが真似できることの方が価値を生む
他の誰も真似できないことが価値
そう考えていた時期が私にもありました。しかし、これが当てはまるのは、エンターテイナーの場合です。歌手であれ俳優であれ画家であれ、もしくは野球選手であってもいいですが、そういった人たちであれば、他の誰も真似できない何かを持っていることが最大の武器になります。
でも、私はそういう種類の人ではありませんでした。きっと多くの人もそう。
私のようにエンターテイナーでなく、ビジネスの世界で生きる場合は、この考え方から脱却した方がいいのです。
他の誰も真似できないスキルで成果を上げるということは、今後ずっと自ら手を動かし続けないと成果を上げ続けられないということです。
同時に、その成果は自分ひとりの1馬力でしか成果を出せないということでもあります。
それよりも誰でも真似できる手法にまでブレイクダウンすることが大事です。誰でもできるということは誰かにやってもらえば自分は手を動かさなくても同じだけ成果が上がるということです。
さらに10人に手を動かしてもらい、それぞれから折半して50%ずつ成果をもらうことにすれば、1人でやるよりも5倍の成果が転がり込んできます。これが事業化の1つの組み立て方であり、組織的に仕事をするメリットでもあります。そしてここに自分は入っていないので、自分は自分でまた別のことをすることができるわけです。
別のこと=新しい仕事を作り出していけば、この繰り返しで組織としての仕事成果が拡大していきます。
誰もが真似できるということが価値を生む
という基本概念がわかりましたが、誰でも真似できる手法にまでブレイクダウンできているということは機械的にできるということにもなっています。
機械的にできるということは人がしなくてもいいということにもなり得ます(人ほど安くて柔軟な対応ができる力は中々の競争力なので簡単に何でも置き換わるわけではありませんが)。こうして高いコストでやっていたことを解放していくことでさらに価値は上がっていくのです。
どこまでの成長戦略をビジョンとして見据えて、どう仕事の仕方を育てていくか?
プロフェッショナルとして最強の武器になるように磨くことも選択肢の1つです。そしてそれはどの世界でどのように使うかによっては最良の選択にもなり得ます。
ただ、それだけが選択肢のすべてではない、ということを知っておいた方がいい選択ができることが実は多いかもしれません。