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Surron Ultra Bee に乗り始めました その3 (EcoFlow Alternator Charger と Surron UltraBee バッテリー充電について)

前回の記事はこちら


ポータブルバッテリーで20%程度充電を戻せるということについて前回の記事で書いていました。

バッテリーの運用について

サーロンの公式でもフル充電にかかる時間は4.5hと書かれています。大体5hだと思って、1h = 20%と考えておくとバッテリーの冬季の性能低下なども考えて現実的と思える数値です。バッテリー自体が74V 55Ah (4,070wh)もあるので、充電するのもそれなりに時間はかかりますね。充電にはモードがあって、車両のディスプレイから U1(500w)/U2(750w)/U3(1,100w)を選択することができますが、出荷時にはフルパワーのU3になっています。上記の充電時間もU3モードを前提にしています。

我が家の場合、マンション住まいなのでパーキングから自宅までバッテリーを持って上がらないといけないのですが、バッテリーの重量は自宅の体重計調べで20kgもありますので、疲れて帰ってきた時にはかなりしんどい重さです。それに加えて、ポータブルバッテリー(私の場合はEcoFlow Delta2)があります。こちらは持ちやすいハンドルがついているもののやはり12kgもありますので、プラス充電器も運ぶとなると一苦労です。もちろん他にも洗濯物など持ち帰る必要がありますし、台車を買って運ぶかとか色々考えていました。

EcoFlow Alternator Charger 

そんな時、同じ EcoFlow が Altenator Charger というものを出しているのを知りました。

公式Webより
公式Webより

なんと800wで走行中に充電でき、何なら逆に車のバッテリーへポータブルバッテリーから逆充電することもできるというものでした。私の場合ホームコースのオフロードパークSHIRAIには2-3h片道かかって通っているので、カタログスペック上は行き帰りで最低でも空っぽになったEcoFlow Delta2 (1,024wh) はフル充電してしまえることになります。これならまずはポータブルバッテリーについては基本的にクルマに積んでおけば良くなります。
それ以外にもパススルー充電に対応しているので、車内にDelta2を繋いだ状態で、クルマのバッテリー+走行発電→ポータブルバッテリー→サーロンのバッテリーへ充電ということも可能です。(注意点は後で書きます)
EcoFlowはしょっちゅうセールをやっているので、安くなるタイミングを見計らって思い切って購入しました。

取り付け…

簡単に取り付け可能、というのは専門的な知識を持った人向けの話なので、私は車イジリや電装に詳しい知り合いのみなさんに取り付けをお願いしました。(私は実質みなさんに温かいコーヒーを用意して眺めていただけです)

グローブボックスを外して配線経路を確認
配線後にブチルテープというやつでキレイに仕上げて頂き
ヒューズのついたケーブルでバッテリーに結線します
助手席の下にオルタネーターチャージャー本体を設置してもらいました。
アイドリングでも800w出ている!

私の車両はハイラックス(GUN125)になるので、これがハイエースやキャラバンのようなバッテリーへのアクセスが簡単な車両ならやり方は変わってくると思います。私の場合は写真のように助手席の下に本体を設置してもらいました。一番苦労されていたのは、800wもの充電をするということでケーブルがめちゃ太いことです。

付属のケーブルはかなり太い。

しかもフェライトコアも超絶太いのがついていますので、取り回しが大変な感じでした。YouTubeなどで見るとこの太いケーブルを巻いた状態で本体の近くに置いているケースも多かったです。ケーブルが太い上に4mもあるのでここが取り付け検討上大きなポイントになるかと思います。ちなみに最終的に本体からポータブルバッテリーへつながるケーブルも少し写真に写ってますが、かなりごついケーブルになります。本体自体は弁当箱くらいのサイズ感でずっしりした箱です。付属の治具を使って壁面に取り付けることも可能なようでしたが、僕の場合は適当な場所もなく助手席下となりました。取り付けに自信のない人は、ショップなどでの取り付け依頼をオススメいたします。

最初にアプリで接続するときに電源を入れる必要がありますが、その後は完全にOFFに手動でしない限りはエンジンがかかると電源が入り、給電を始めることになるようでした。最大で800w給電できますが、設定でそれ以下に設定することも可能です。

実際に使ってみる

まずはポータブルバッテリーへ充電

何事も実験ですので、実際に使ってみます。まずはSHIRAIからの帰路で、66%まで減っていたDelta2をつないで充電してみます。19:28分に走り始めて、その時点ではなぜか563wで安定してしまい、フル充電までは51分と表示がありました。その後ストップアンドゴーを繰り返していると今度は800wで安定(19:45)し、その時点ではフル充電まで27分の表示。実際に守谷SAに到着したのが20:24でしたが、それよりもずっと前にフル充電は完了していました。

これが出発時の状態。66%で予測充電時間は51分。出力は563wです。
次に確認した時の状態。80%で予測充電時間は27分。出力は800wです。

いまいちどういう状況だと最大出力にキャップがかかるのかわかりませんが、多めにみて2hくらい見ておけばゼロからでもフル充電できるのかなという感じです。カタログスペック的には1.3時間と言ってるので、条件が良ければそれに近い速度で充電できるケースもあるのでしょう。この辺りはもう少し運用しながら様子を見ていきたいと思います。

いよいよ車両→ポータブルバッテリー→サーロンバッテリー充電へ

SAに到着した段階で、フル充電されたDelta2にサーロンの充電器をつないでみます。ちなみに、当日SHIRAIで走り終えた段階では46%の残容量がありました。

雑然として申し訳ないのですが、車内。左下が純正カバーをかけているDelta2、その上に置いてあるでかいファンがついているのがサーロンの充電器で、右の大きなバッテリーがUltra Beeのバッテリー。
まずは車両側からの入力がない状態でサーロン側の充電を開始。996wの出力がされている。
次に車両側からの給電を開始。792wのインプットで997wのアウトプット。

サーロンの充電器はマニュアル表記で1.1kwとなっていますが、実際の出力を見ると1.0kw周辺のようです。Delta2は1,500wまで出力できるのでこの部分は余裕です。入力が800w弱、出力が1,000w周辺なので、200wほどマイナスがある状態で走り出します。

自宅に到着した時点。Delta2は58%まで減少していました。この充電工程のために1hで42%消費。
到着時のチャージャーの状態。アイドリングで674w出力しています。温度がかなり高くなっていて、負荷が高いのではないかと思われます。

ちょうど1時間ほど走行しながら充電していました。車両からの給電がなければ1hも充電すればDelta2が空になるので、最高800wの給電(ほぼ高速道路)が空になるのを防いでいたことになります。1hで40%くらい減っていたわけだから、この状態でフル充電状態から始めれば2hは間違いなく充電を続けられるでしょう。そうなると最低でも40%の充電を車内で行うことができることになります。そうなってくると、往復中に充電するのならバッテリーをいちいち自宅に持って帰る必要はないのではないか(やるとしても軽い方のDelta2を持って帰ってフル充電しておけば良い)と思います。ちなみにサーロンの充電器はフル充電になったら勝手に充電をやめてくれるので、終わったらそのままDelta2がいいペースで充電されるだけになるでしょう。

充電されていたバッテリーは72%まで回復していました。なんと26%も回復!(車内が暖かいから?)

Ultra Beeのバッテリーを車両につないで確認したところ、46%→72%まで回復していました。なので、次の移動で1.5h充電していれば間違いなくフル充電まで戻せる計算になります。これなら腰を痛めずに済みそうです!

今の所の結論

私としてはこの運用ができることは画期的です。バッテリーも持って帰らずに済むし、走っていればDelta2も充電されているので作業が捗ります。最後のパターンはいわゆるパススルー充電になるため、Delta2の寿命が少々心配ではありますが、かなり私にとっては効果的な運用が可能になりました。平日でも食事に出かけるとか買い物に行くなどクルマを動かすタイミングはあるので、そこでもDelta2は充電されて、知らない間にフル充電になってましたって感じになると理想的です。

今後機材の不具合などないかどうか様子を見ながら、随時更新していきたいと思います。

その後、いきなり不具合か?!(2025/01/22)

2回目の利用にして、色々わかったことがあるので追記します。

本日、都内で昼間に用事があるのでハイラックスで出かけることになりました。先日帰宅時点でDelta2は電龍バッテリーの充電のために消費していたので、出かけてる間にフル充電しておこう、と考えてました。
自宅の駐車場を出る前にオルタネーターチャージャーをオンにして、Delta2の電源も入れて、しっかりアイドリングだけで充電が始まっていることを確認しました。

なのですが、自宅を出て走行して間もなく、電圧がオルタネーターチャージャーを動作させる閾値である13vまで上がらない状態が続きました。最初は上がったり下がったりするのでおかしいなと思いながら走行していたんです。コンビニで一旦駐車して設定を確認したり、Delta2に刺さっているケーブルを抜き差ししたりして見ましたが状況があまり変わりません。約束の時間もあったので、とにかくそのまま高速に乗りました。

高速をしばらく走っていて気づいたのですが、アクセルを踏み込んでいるときには電圧が上がらないのですが、なぜか下り坂などでアクセルから足を離して進んでいるときには電圧が上がっていました。なんだかハイブリッドの回生ブレーキみたいなことになってるなと思いながら、原因はまだわからず現地へそのまま向かいます。取り付けをしていただいた知り合いの電装・クルマツヨツヨブラザーズにも連絡して相談していましたが、みんなでおかしいな〜となる感じで原因が掴めなせん。

その後現地に到着してパーキングに駐車したところ、なぜかアイドリングでも問題なく電圧が上り、問題なく安定して充電が始まっていました。「どないやねん!」と大きなため息をつくも、一旦は打ち合わせに向かってこのことは考えないようにしていました。

そして帰宅時、やはりパーキングでのアイドリング時には問題なく充電がされています。しかし、建物を出て走行を始めるとやはり電圧が上がりません。使用2回目で早くも壊れたのかとガッカリしていたときにふと「もしかして電気必要ないってことで車両のオルタネーターが動かないのでは?」と思い、エアコンをつけて見ましたがダメ、しかしながらライトをAUTOではなく手動ONにしてみると、なんと問題なく車両のオルタネーターが動いて電圧が上がり、安定して充電を始めてくれました。これによって結果としてDelta2は帰路にフル充電することができました。

後で考えてみると、自宅の駐車場も行き先の駐車場も屋内なのでAUTOでもライトが点いていたようなのです。なので、電力が使われていると認識した車両のオルタネーターは充電をしていた。日中はライトをつける必要がないのでOFFにしていて、その状態でバッテリーもある程度充電されているし電力が必要ないのでオルタネーターは動作しない、ということだったみたいです。なので公道バイクみたいに昼間でもライトオン状態にしていればなんの問題もないようでした。

私は全く知らなかったのですが、ハイラックスは「充電制御車」というやつに該当していて、挙動をChatGPTに聞いて見たところ以下のような回答でした。

  • 加速時: エンジンの負荷を軽減し燃費を向上させるため、オルタネーター(発電機)の発電量を低減または停止し、バッテリーへの充電を抑制します。

  • 減速時: エンジンブレーキなどで車両が減速する際、オルタネーターの発電量を増加させ、バッテリーへの充電を積極的に行います。

  • アイドリング時: エアコンやヘッドライトなどの電装品の使用状況やバッテリーの充電状態に応じて、オルタネーターの発電量を調整し、必要に応じてバッテリーへの充電を行います。

上記を今回起こったことに照らし合わせると、まさに「オルタネーターの発電量を調整し、必要に応じてバッテリーへの充電を行」うことになった結果、必要ないので車両のオルタネーターは発電しないということになっていたようでした。

しかし、今時のクルマはほとんど充電制御車になっているようで、このようなことは多く起こりそうな気もしますが、YouTubeなどで調べたところそのようなケースはなさそうでした。ライトオン以外に他に何か方法があるのか、もう少し調べて見たいと思います。

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