誰も見ていないみたいに、踊って
中川正子さんに一度魔法をかけていただいた。
そして先日、あらたな魔法をかけていただいたような気がする。
「戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに固執することである。」
ここ数年大事にしつづけていたことばが、先日、この方の口から聴けるとはおもわず、目が潤んだ。
そして小笠原哲也さんからも、まさか台中のお話が出てくるとはおもわなかった。
滞在先の目の前の長い公園、すこし南に降りると毎日通ってしまう大好きな本屋、その目の前の大きな広場の、またすこし南にある緑光MARUTE。
つぎはかならず行こう。
そんなおふたりが生み出したダレオド 。
ステートメントが、この作品の核をなす部分の、やわらかに輝く光のような輪郭を象徴しているようにおもう。
「わたしは、ひかりを集めたい。」
ということばに、途方もない強い意志を感じる。
それを証拠に、作品群の数々に写っているのは、丁寧にすくい上げなければ儚くもこぼれ落ちそうな光ばかりだ。
大好きなページがある。
薄曇りの空のした、ひとりの男性が不器用にも踊っている。
その反対に、わたしたちが生きる薄ぼんやりと輝く街の情景が切り取られる。
この相反する対の写真に、わたしは光と闇の存在を区別せず意識する。
光も闇も存在するこの世界に、美しく生きようとする意志を見るのだと思う。
"Sing like no one is listening.
Love like you’ve never been hurt.
Dance like nobody’s watching,
and live like it’s heaven on earth."
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