2017年映画ランキング
2017年に足下研が観た映画をランキングで発表いたします。
観た映画なので、今年公開じゃないものも含まれます。
※順位は好み。点数は映画自体の出来。
★超良い>☆良い>○まあまあ>△ふーん>×OTZ
★★★★★
1.ゲット・アウト / Get Out(98)
2.ラ・ラ・ランド / La La Land(94)
3.哭声/コクソン / The Wailing(95)
4.ベイビー・ドライバー / Baby Driver(90)
5.ワンダー・ウーマン / Wonder Woman(95)
6.パターソン / Paterson(90)
7.スター・ウォーズ 最後のジェダイ / Star Wars: The Last Jedi(85)
8.ブレードランナー 2049 / Blade Runner 2049(93)
9.20センチュリー・ウーマン / 20th Century Women(91)
10.ムーンライト / Moonlight(92)
11.人生フルーツ / Life is fruity(90)
12.マンチェスター・バイ・ザ・シー / Manchester by the Sea(91)
13.LOGAN/ローガン(90)
★★★★
14.新感染 ファイナルエクスプレス / Train
to Busan(90)
15.ダンケルク / Dunkirk(93)
16.ドリーム / Hidden Figures (88)
17.愚行録(89)
18.この空の花 長岡花火物語(90)
19.猿の惑星:聖戦記 / War for the Planet of the Apes(88)
20.アトミック・ブロンド / Atomic Blonde(86)
21.女神の見えざる手 / Miss Sloane(85)
22.ジョン・ウィック チャプター2 / John Wick Chapter 2(86)
23.KUBO/クボ 二本の弦の秘密 / Kubo and the Two Strings(87)
24.ハクソー・リッジ / Hacksaw Ridge(88)
25.メッセージ / Arrival(88)
26.ネオン・デーモン / The Neon Demon(88)
27.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー : リミックス / Guardians of the Galaxy vol.2(83)
28.バリー・シール/アメリカをはめた男 / American Made(85)
★★★
29LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 (88)
30.ナイスガイズ! / The Nice Guys(80)
31.アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 / Eye in the Sky(87)
32.わたしは、ダニエル・ブレイク / I, Daniel Blake(85)
33.三度目の殺人 / The Third Murder(86)
34.ラビング 愛という名前のふたり / Loving(84)
35.セールスマン / The Salesman(83)
36.チェイサー / The Chaser(83)
37.ドクター・ストレンジ / Doctor Strange(80)
38.ノクターナル・アニマルズ / Nocturnal Animals(80)
39.T2 トレインスポッティング / T2 Trainspotting(86)
★★
40.殺人の追憶 / Memories of Murder(82)
41.モアナと伝説の海 / Moana(82)
42.雨の日は日は会えない、晴れた日は君を想う / Demolition(81)
43.ありがとう、トニ・エルドマン / Toni Erdmann(82)
44.たかが世界の終わり / It's Only the End of the World(83)
45.ルビー・スパークス / Ruby Sparks(82)
46.ダージリン急行 / The Darjeeling Limited(80)
47.沈黙-サイレンス- / Silence(85)
48.ローガン・ラッキー / Logan Lucky(80)
★
49.ザ・コンサルタント / The Accountant(78)
50.マイティ・ソー バトルロイヤル / Thor: Ragnarok(80)
51.アウトレイジ 最終章 / OUTRAGE 0 CODA(77)
52.スパイダーマン:ホームカミング / Spider-Man: Homecoming(80)
53.スノーデン / Snowden(79)
54.ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命 / Jackie(80)
55.海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜 / Fuocoammare(80)
☆
56.マグニフィセント・セブン / The Magnificent Seven(72)
57.ショコラ 君がいて、僕がいる / CHOCOLAT(75)
58.ワイルド・スピード ICE BREAK / The Fate of the Furious / Fast & Furious 8(73)
59.オリエント急行殺人事件 / Murder on the Orient Express(71)
◯
60.ツイン・ドラゴン / Twin Dragons(70)
61.ストレンジャー・ザン・パラダイス / Stranger Than Paradise(75)
62.ストップ・メイキング・センス / Stop Making Sense(75)
63.猫が教えてくれたこと / Kedi(70)
△
64.映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(65)
65.Ryuichi Sakamoto : Coda(60)
×
66.ゴースト・イン・ザ・シェル / Ghost in the Shell(55)
---
男優
アダム・ドライバー(パターソン、スター・ウォーズ 最後のジェダイ、沈黙-サイレンス-)
今年は完全に彼の年でした。 沈黙での敬虔な神父はもちろんのこと。 前作ではただの中2キャラでしかなかったカイロ・ レンがまさかあんなにも成長した姿を魅せれくれるとは。 しかしなによりもパターソン。 静かな日々の機微を丁寧に掬い取り、 詩にしたためていく様をあんなにもやさしくコミカルに演じられたのは彼以外いないでしょう。
女優
シャーリーズ・セロン(アトミック・ブロンド、KUBO/クボ 二本の弦の秘密、ワイルド・スピード ICE BREAK)
一昨年のフュリオサから、 また新たなロレーンという格好良すぎるキャラクターを生み出してしまったのは、なによりも彼女自身の本物の強さが滲み出ているからでしょう。 しかもただの力強さではなく、 厳しい優しさも孕んでいることを思わせたのはKUBOでの猿の役でした
コンビ
ライアン・ゴズリングとラッセル・クロウ
(ナイスガイズ!)
まさかこんなミスマッチなふたりで大丈夫なの? と思わされたのも束の間、 まさしくほんとうにミスマッチなコンビが生まれ、 しかも面白いというなぞのケミストリーを生んだ彼らに拍手。
作品
ゲット・アウト
数ある良作の中から飛び抜けておもしろかったのは、 その設定はもちろんのこと、話運びの妙。 トンチが効いてるとはよく言ったもので、 こんな映画のことを評する時のためのことばではないでしょうか。 もちろん万人にオススメできる作品ではないのですが、 その爆発力で火がついてしまったひとは、 生涯ベスト級になり得てしまうのではないでしょうか。
まとめ
( ここで触れていない作品については夜な夜なラジオ映画部でお話ししていますので、そちらでどうぞ。 http://yonayonabunko.seesaa.net )
先に言っておきます。 上位13位は全部1位です。 そのくらい今年は傑作揃いでした。 世の中の具合が悪くなるとエンターテイメントが面白くなると言われていますが、 その発想で言うといまのこの状態は喜ばしいことなのか、 はたまた?
いずれにしてもそんな混沌とした世相をホラー?え?コメディ? といった説明不明な面白さでもって突然現れたゲット・アウトは、 まさに2017年を代表する一本でしょう。 同じく口コミで広がっていったベイビー・ドライバーはエドガー・ ライト最高傑作であり、 車と音楽が奏でるとんでもない映画体験を提供してくれました。
逆に鳴り物入りで登場したワンダー・ウーマンは、 良い噂の更に上を行くレベルで素晴らしかった。「 誰か1人の悪者のせいにしたかった。 でも本当はそうじゃないかもしれないんだ。」 と訴えるスティーブに涙を禁じえません。 真逆に静かな日々のルーティンを、しかし確実にすこしづつ発生する違いを丁寧に映しだすパターソンは、個人的にはジム・ ジャームッシュ作品の中でもダントツでとっつきやすい分類だとおもいます。 映画を観たあと、これまで見えてた世界が少し違って見えるはず。
名作シリーズの続編たちも良かった。 スター・ウォーズ 最後のジェダイは、わたしは肯定派です。 もちろんお話の穴は沢山あるし、 それが無視できないくらいノイズになっていることもわかります。 しかしこの作品が子供の頃ひたすら帝国の逆襲を見続けていたあの頃のワクワクを追体験させてくれたことは確かであり、 それは穴を埋めて補うレベルではない偉業だとおもうのです。 ブレードランナー2049はそういった意味では今では逆におとなしかったくらいにおもえてしまいますが、 徹底的に練り上げられ作り上げられた新たな世界観に、 もう拍手をおくらざるおえないくらいだったとおもいます。
他にもこの映画が生まれてきてくれて、 あの大きな偉業の裏に隠されたひとびと(Hidden Figures)の存在が観れてよかった ドリーム、 登場人物のカス過ぎる言動がそのままリアルに反映されてしまった 愚行録 は正当な評価が下っていない名作だとおもいます。 こんなとんでもなく深いテーマに突っ込んでいくのかと感動を覚えるほどの 猿の惑星:聖戦記、 サイコーなアクションとサイコーなシャーリーズ・ セロンなアトミック・ブロンド、ジェシカ・ チャスティン ハマリ役な女神の見えざる手、 帰ってきたオレたちのジョン・ウィック チャプター2、深過ぎる日本文化への理解と圧倒的パペット表現 KUBO/クボ 二本の弦の秘密、やっぱりよかった監督メル・ギブソン ハクソー・リッジ、ドゥニ・ヴィルヌーヴの作家性全開な メッセージ、負けじとニコラス・ウィンディング・ レフンの作家性全開なネオン・デーモン、サイコーなトム・ クルーズが観れるバリー・シール/アメリカをはめた男、 ライアン・ゴズリングの新境地 ナイスガイズ!、ケン・ローチの警鐘 わたしは、ダニエル・ブレイク、時代に負けなかったふたりの愛 ラビング 愛という名前のふたり、 2作目にしてとんでもない更にとんでもない域に達したトム・ フォードのノクターナル・アニマルズ、 独特且つ衝撃的な展開の裏に隠された深い意味 ありがとう、トニ・エルドマン、 映画の配給の形がこの作品から変わっていくかもしれない ローガン ・ラッキー、こんなにベン・ アフレックの死んだ目を活かした映画もない ザ・コンサルタント、 決して混ざり合うことのない二つの視点が共存することで生み出される独特の緊張感 海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜などなど、 もうキリがないくらい名作揃いの豊作の年でした。
2018年もたのしみですね。
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