これからハンドボール界隈に踏み込みたいし #spoana 文化を持ち込みたい話
けんざぶです。
これはスポーツアナリティクス アドベントカレンダー 3日目の記事です。
#spoana 的な内容には足りないかもしれません。今後、ハンドボール界隈にもこういう文化を持ち込んでいきたいな、そのために何が必要で、どういうことができて…みたいな、入り口に立った話です。(もちろん、今後 spoana界隈でこういうの使えるよみたいなのを拾えたらまた拾っていきたい)
11/30に熊本で開幕した2019女子ハンドボール世界選手権大会を通して調べたり感じたりしたことが内容のベースになるので、なにかできた!的なことは全然ないです。ごめんなさい。それよりJSPORTSで世界選手権見ましょう!無料配信あります(要無料会員登録)。
というか、半分くらいはハンドボール界隈の人に見つかりたい。何かできることがあれば。
自己紹介
spoana には第3回にLT参加させていただきました。野球の戦評の文章の自動生成をテーマにしました。要は「鈴木誠也の3ランで逆転」って文は、選手と結果と試合状況の変化、って感じで分割できるしデータあれば自動で出せるよね、みたいなやつです。
一方で、中学から大学までずっとハンドボール部でした。プレーヤーとしては大したことないんですけど、インカレ(2015年)や東日本インカレ(2017年)の運営にちょっと関わったことがあって、試合のスコアシートを書く仕事を任されていました。なんだかんだハンドボールにずっと関わりがある人生だったとはいえ、先日のJAPAN CUP渋谷で初めて女子のトップチームの試合を見ました。(ヘッダー:撮影私。11/21。)同じく男子も6月のスウェーデン戦が初でした。
そのとき試合会場で書いてたスコアシート。7人攻撃、DFシステム、スカイプレー(と失敗)をメモったり、7m失敗しすぎとか相手のエースに決められすぎとか、自分なりに見てて気になったことを書き加えたりしつつ見ることができました。
今日の話の発端
11/30、今大会のパブリックビューイングを三軒茶屋のとこしえさんにて開催するという話を聞いて、行ってみることにしました。(明後日5日にも開催するそうですよ)
このツイ主の @real_handball 氏と、試合開始前からいろいろと語らせていただき、整理していきました。大筋としては、国内のハンドボール界隈に導入していきたいこと、というつもりで書いていきます。もしかしたらもうやってることもあるかもしれないけど。どんなことも実現可能性はあまり考慮しないこととします。加えて、どちらかというと観る側目線が多め。
本題
大事なことをかなり言われてしまった(笑)
世界選手権にあったこと
例えば日本ハンドボールリーグの結果を見てると、ランニングスコアと、シュート決定率がどうこうくらいしかないです。(てか、女子が世界選手権やってる間男子JHLやってていいの?ほんとに界隈全体で盛り上げたいならJHLの観客熊本に呼べばいいのに…)
これが世界選手権になると、マッチレポートがこんな感じ(スクショも同ページ内PDFより)。
Shots Distributionあるやんけ!!!
これに加え開幕戦も併せて見てみると、25大山選手は満遍なく打てるし27佐々木選手は四隅決められてるし、18田邉選手は左下が得意だってことがわかりますね。下のコートの図に書いてあるのは各位置から打ったGoals/Shotsの数です。中央のゴール前は8/9、しっかり決め切れています。
Play by Playもあるやん!!!!!!
シュートベースの記述に加えて、警告、GKの交代(ハンドではしばしばゴールを無人にして7人攻撃を仕掛けることがあります)も記述されています。この二つの入力はリンクしていることでしょう。
撮影私。11/30。
世界選手権後に見ていた試合(録画)です。ハンドボールのヨーロッパチャンピオンズリーグのハーフタイムにはこうやってスタッツが出ていることを確認しました。世界選手権(日本国内向けの放送だけ?)では見られず、「ほしいですね~」なんて話をしていたところだったので、「これこれ!」と写真を撮っておきました。REAL氏に「スタッツ出ただけで興奮するのけんざぶさんだけですよ(笑)」なんて言われましたけど、そんなことないですよね?(笑)
ハンドボール界隈にない(ように見える)こと
Football Labより。こういうプレースタイル周りの指標ってかなりハンドボールと相性がいい気がします。DFのシステム(6-0、5-1、…)、OFのシステム(7人攻撃使った回数とか)、速攻回数。さらにOFだとフィニッシュの傾向とか、ポジション交換多用してるかとか。
あとは、IHF(国際ハンドボール連盟)をはじめとする公式Twitterたちの拡散力。物足りない気がします。ラグビーを見てしまったからなおさらかも。
(参考:IHF、日本代表応援団、大会公式)
ただ、(観てる側が)あのスピード感で試合見ながら実況ツイートってなかなか難しいですかね? #おりひめJAPAN をつけてつぶやきながら試合を見ていた人間がいない(Twitterの検索欄をさかのぼってもらって、2日の試合のあたりを見るとほぼ自分しかいない)。これが試合のスピードによるものなのか、ただ単純に観戦者にTwitter触る人間がいないだけか、観てる人間がいないのか、はちょっとアレですが。でも、試合前後のコンテンツを充実させるのはあまり関係ないはず。
spoana的な、できそうなこと
先に述べたマッチレポートの下に戦況という欄がありますが、これは(個人的に)自動生成の対象ではないかなと思います。述べられていることを整理すると、スローオフチーム、時間ごとのスコア、点差が付いた時の得点者、シュート失敗/阻止、退場、タイムアウト。Play by Playなどでデータ化しやすい部分です。もちろん要所で「波に乗れない」「追いつきたい」のような一歩踏み込んだ書き方ができるようになるには工夫が必要ですが。また、その直下の欄の「ご当地ライター観戦レポート」。これは人間が頑張るべきです。ここが人間らしく記述してくれるなら、戦況欄は自動でいいと思います。
また、世界ランクの当てはまりが本当にいいのか、検証したいです。組み合わせ抽選のポット分けも厳密かどうかわからないですし、今大会の初日、いきなりPot1の4チーム中3チームが敗れる展開だったので、妥当性の検討が必要そうです。(というか、ランクの決定方法の文献を見つけられなかった…)
そのほかにも、掘れば掘るほど、できることは出てくると思います。本当に日本にハンドボールを文化として浸透させたいなら、周りの人間がやることもたくさんあると思いますし、海外、他競技の既存の事例を参考にしつつ、取り組んでいくべきなのかな、と思います。もちろん、自分もその輪に少しでも参加できればという思いを今回の締めにしたいと思います。