備忘録:空気感染とマイクロ飛沫とエアロゾル

もともと新型コロナウイルスは空気感染ではないと言われていたけど、最近では空気感染だと言われてて、でもその辺が厚生労働省のサイトを見てもあいまい。

厚生労働省を検索して見つけた「Ⅳ 医療施設等における感染対策 ガイドライン」にはこう書かれている。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/08-06-04.pdf
1 感染経路及びそれに応じた予防策

(1) 感染経路

ア 接触感染
皮膚、粘膜や創との直接的な接触、あるいは中間に介在する環境等を介する間接的な接触による感染経路を指す。

イ 飛沫感染
病原体を含んだ大きな粒子(5ミクロンより大きい飛沫)が飛散し、他の人の鼻や口の粘膜あるいは結膜に接触することにより発生する。飛沫は咳・くしゃみ・会話等により生じ、また医療現場においては気管内吸引や気管支鏡検査等の手技に伴い発生する。飛沫は空気中を漂わず、空気中で短距離(1~2 メートル)しか到達しない。

ウ 空気感染
病原体を含む小さな粒子(5ミクロン以下の飛沫核)が拡散され、これを吸い込むことによる感染経路を指す。飛沫核は空気中に浮遊するため、この除去には特殊な換気(陰圧室等)もしくはフィルターが必要になる。

エ インフルエンザ(H5N1)の感染経路
毎年季節的に流行するヒト型インフルエンザの主な感染経路は、飛沫感染と考えられている。また、汚染した手で眼や鼻を触る等の皮膚から粘膜・結膜への直接的な接触感染や、環境を介する間接的接触感染も感染経路の一つと考えられている。さらに、インフルエンザ患者に対し、気管内挿管・ネブライザー・気管支鏡検査等の手技を行う際に発生するエアロゾルによる空気感染の可能性も示唆されている。
インフルエンザ(H5N1)の感染経路に関して、現在までに得られている知見は限定的である。ほとんどの症例が鳥との濃厚な接触の後に感染していることや、従来のヒトのインフルエンザに関する知見から類推すると、飛沫感染と接触感染が主体であることが想定される。また、便中にもウイルスが含まれる可能性が示唆されており、患者排泄物の取扱いにも十分な対策が必要である。なお、ヒト-ヒト感染が疑われる事例は、看病に伴う長時間かつ密接な接触があったケ場合に限られている。

これを読む限りでは、マイクロ飛沫、エアロゾルで感染する場合は、「ウ 空気感染」なので、新型コロナウイルス、とくにデルタ株では空気感染でいいような気がする。

検索でみつけたサイトでは、

エアロゾル感染と空気感染を混同していることが原因で、中には新型コロナウイルスはすでに空気感染すると思っている方もいるかもしれません。

どうも

2020年3月17日にNIH(アメリカ国立衛生研究所)などの研究グループが「Aerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1」で新型コロナウイルスを含むエアロゾルが特殊な金属製円筒の空気中で漂う状態で実験したところ、最大3時間生存することが判明したと発表。

その後にCDC(アメリカ疫病予防管理センター)が「How COVID-19 Spreads」で新型コロナウイルスによる空気感染が発生するおそれがあるとの声明を発表しました。

しかし、菊池病院の「空気感染と飛沫感染」やMedical Noteの「東京都医師会 尾﨑治夫会長に聞く、新型コロナウイルスの感染経路 ~空気感染はする? 家庭内感染の予防や”変異”についても解説~」で説明されているようにエアロゾル感染と空気感染の原理は異なります。

具体的には麻疹ウイルスや結核菌などのウイルスは、飛沫となった後も感染力が低下せずに空気中に漂って広範囲にわたって感染を拡げていくため、空気感染が認められています。

ということらしい。

もうちょっと調べてみないと。

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