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整形外科初期~後期レジ 少しでも時短になる教科書、方法

ご無沙汰しております。
気づけばもう三月を迎え、あっという間に月日が過ぎていくことを実感します。現在は二次救急病院で整形外科医として勤務しております。
私は初期研修を三次救急病院で過ごしました。
日々忙しすぎる先輩たちからは教科書選ぶより実戦でなんとか身に着けろと言われて非常に苦労しました笑
私が思う少しでも時短になる教科書、方法をnoteにまとめてみようと思います。整形外科志望の初期研修から後期1年目くらいの先生に参考にしてもらえればうれしいです^^


タイパよく?予習する方法

我流ですので読み飛ばしてもらっても構いません笑
①上司のオペレコを確認
②教科書を何冊か確認
③スマホアプリのアトラスを使用し解剖を立体的に確認
④Youtubeで「calcaneal fracture」など英語検索し手術動画を視聴
⑤実際使用するインプラントの手技書を確認

一番大切なのは①です!!!
手術のテンプレートはありますが、結局手術を一緒にするのは上司ですし、オペレコには好みの手技が登場することも多々ありますので同じ骨折の何例分かは確認するようにしておきましょう。

とりあえず最初に買いたい教科書

整形外科の基本は外傷です。今回は外傷メインに紹介します
同じ種類の教科書は大体似た内容が書いてあることが多いですが、少しずつ要点が異なり、複数組み合わせるとより理解が明確になると思います。
私は執刀の際、複数の教科書を使って予習をするようにしています。

シーネの巻き方や骨折の分類の教科書も購入しましたが、これこそ実践やYoutube、手術手技書で網羅できるため無理に購入しなくてもよいと思います。

①Synthesの手技書 0円

コスパNo.1はずばりSynthesの手技書です!笑
後期になると業者さんから貰えると思いますが
「depuy synthes tibial nail」
とかsynthes + 部位+nail or plateで検索すると大体のものは出てきます。
最低限のアプローチ、メルクマール、大切な構造物(神経、血管)が記載されていますのでとりあえず予習したいと思えばまずは当たってみるとよいでしょう。
これはやる気のある医学生や初期研修医の予習にもいいと思います!

TNAdvanced 

②臨床整形外科 2021年5月増大号 整形外科 外来・当直 エマージェンシー・マニュアル 

四肢、脊椎、小児と幅広く網羅されています
教科書ではなく雑誌で、ページ数もそう多くないですが、初期対応、pit fall、手術適応、保存療法としっかり記載あり後療法の目安も書いてあったりします。外来、救急外来での対応に重宝します。

臨床整形外科 2021年5月増大号 整形外科 外来・当直 エマージェンシー・マニュアル

③骨折治療基本手技アトラス~押さえておきたい10のプロジェクト

四肢外傷の手術手技や注意点、後療法など記載あります。
きれいにまとまっていて大体の基本手技はこの教科書で事足りると思います
とりあえず1万円台で手術の教科書を買うならこれをお勧めします!

骨折治療基本手技アトラス~押さえておきたい10のプロジェクト

④骨折 プレート治療マイスター−改訂第2版

プレートを使用した手術全般の手術手技の教科書です
定番の一つと思います。
最近改定され、内容もかなりversion upされているようです。
イラストも豊富で、手術のテクニックの記載もあり非常に便利な教科書です。私はメルカリで第1版を4000円くらいで購入しました笑
内容的には第1版でも十分満足です!

骨折 プレート治療マイスター−改訂第2版

⑤AO法骨折治療[英語版Web付録付] 第3版

整形外科外傷のバイブルです。
整形外科の超基本(組織の扱い方やインプラントについて)から手術まで幅広く記載があります。非常に大切な要素が満載であり、さすがにこれは最新版を購入したほうがいいと思います。しかし、内容もかなり多くこれ1冊で勉強しようと思うとかなり大変なので初めの1冊にするとしんどいと思います。値段も高いのでまずは先輩に借りて見せてもらい、使う頻度が増えてくれば購入でもいいかもしれません。

AO法骨折治療[英語版Web付録付] 第3版

AOでは主に後期レジデント向けのハンズオンセミナーを実施しており、こちらではAO法骨折治療のベーシックな部分を学習できるので受講してみてもよいかもしれません。詳しくは下記記事を参照ください^^

⑥手の外科―私のアプローチ 第2版

ハンドの手術はレパートリー豊富かつ、数も多く、細かいものも多いです
この本は4万円台と高いですが、手術の予習のための文献探しをしている時間が一番不毛であり、その良し悪しも判断できないうちはその行程さえ自分にとってマイナスです。ハンドのほとんどのopeを網羅しており、かなり購入をお勧めします。

手の外科―私のアプローチ 第2版

⑦整形外科医のための手術解剖学図説(原書第6版)

おそらく定番です
この本はないと整形外科医としてやっていけないと言われて最初に購入した1冊です。
①-⑥で大体のアプローチは記載があり、足りないものはYoutube+上司のオペレコ+スマホアプリのアトラスを用いて解剖の予習をするため使用頻度はかなり少ないです。
ただし、初めてのアプローチ、久々に執刀するオペの際は最終的にこれを見て解剖を確認しています。最初に購入しないといけないかどうかは賛否あると思いますが、持っていて損はないと思います。

整形外科医のための手術解剖学図説(原書第6版)

番外編:e-casebook ハマセイプロジェクト

横浜市立大学整形外科で行われている研究カンファレンスを短いビデオコンテンツとしてまとめた動画がアップされています。
外来での診察方法や、手術手技など幅広くアップロードされており、私自身何度も見直しているものもあります。
一応、バズったツイートを載せておきます笑
*私自身は横浜市立大学ともe-casebookとも全く関係ありません笑
よければ登録して学習してみてください

おわりに

初期研修二年目~後期一年目にかけて狂ったように教科書を買いあさっていたためまだまだおすすめの教科書はたくさんありますが、最低限を紹介させてもらいました。
購入を悩んでいるなら上から順に安いものから買っていけばよいと思います。
直接質問があればDMください^^
長文となりましたが読んでいただきありがとうございました!


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