電子カルテのUI/UXを考える その24

F社の電子カルテの端末は同社のデスクトップPCもしくはノートPCであるため、Windowsの操作も行わなければならない。しかしながら、普段利用しているMacと比べると、WindowsのUI/UXには改善の余地がかなりあるように感じる。

①入力言語の切り替え

電子カルテを使っていて最も困るのが、何かの拍子で日本語入力ができなくなってしまうことである。切り替えのキー操作を行っても日本語入力にならない時は、本当に困る。おまけに、カナ変換にしてしまうKanaキーの存在も迷惑でしかない。

ちなみに、Macでは「かな」キーを押せば日本語入力、「英数」キーを押せば英語入力となり、とてもシンプルでわかりやすい。カルテ記載のための入力操作が重要である電子カルテに、モードの切り替えが難しいWindowsは適しているのだろうか。

②外部記憶装置の表示

MacではUSBメモリのアイコンはデスクトップもしくはFinderに表示されるが、Windowsではなぜかコンピュータフォルダの中でしか表示されない。このことを知らなければUSBメモリすら開くことができない訳で、きわめて不親切である。

③外部記憶装置のイジェクト

MacではFInderのイジェクトボタンをクリックすればUSBメモリの取りはずしが可能になるが、Windowsではそもそもイジェクトボタンとしては表示してくれていない。直感的に操作できるMacと比べると、やはりWindowsは難しいと感じる。

④画面表示

書類でも画像でも印刷物のように滑らかに表示されるMacの画面を見慣れていると、電子カルテの画面はとても汚なく感じてしまう。濁音と半濁音が区別できないのでは話にならない。せめて文字だけは、Macのように滑らかに表示してほしい。

⑤トラックパッド

往診で使うのはF社の重くてでかいノートPCであるが、とにかくトラックパッドが使えない。思ったところにカーソルがこないため、ボタンのクリック操作だけでもイライラさせられる。スムーズに操作できるMacBookとは、雲泥の差がある。

電子カルテが使いにくいと感じるのは、Windowsで動いていることにも原因があることは間違いない。特に入力言語の切り替えとトラックパッドに関しては、慣れたら解決するというたぐいのものではないため、早急に改善してほしいと思う。