出張時の服装問題を考える
一昔前までは医師はワイシャツ・ネクタイの上に白衣をはおって診察するというのが定番であったが、今では動きやすいスクラブを着て診察する医師が増えている。(ちなみに、当院では看護師の制服もスクラブになっている。)
白衣と違ってスクラブは私服の上に着るわけではないため、ワイシャツ・ネクタイ姿で出勤する必要はない。自分も夏はポロシャツ、冬はスウェット+アウターで通勤しており、スーツに袖を通すのは年に数回、学会に出席する時だけである。
その学会出張の際に飛行機や新幹線を利用すると、当然周りのサラリーマンは皆スーツ姿である。しかしながら、自分は慣れないスーツではリラックスできないため、開催地までは普段着のまま移動し、現地でスーツに着替えることにしている。
そこで問題となるのが、着替えの場所の確保である。特に会場に直行しなければならない場合は、そこがホテルであれば1階のトイレを利用すればよいが、ホールの場合は最寄りの空港や駅で着替えるための個室トイレを探さなければならない。
トイレの中には折りたたみ式の台が設置してある所もあるが、便器の上にしかスールケースを広がる場所はなく、清潔であるとは言い難い。会場に着替えの場所を用意してくれたら最高であるが、そのような気の利いた学会は聞いたことがない。
実は、高知龍馬空港にはお遍路参りする人のために着替える部屋が用意されている。もし、このような場所が全国各地に増えて、どこでも「着がえ」ができるようになれば、移動中にスーツにしわが入る問題も解決されるのではないだろうか。