日本の高校ラグビーで多い怪我(H25-H30)
毎年公表されている、学校安全webの災害給付。
学校での負傷・疾病に対する給付状況から部位別・種類別の状況を確認することができます。
その中から、高校ラグビー(部活動)での状況を6年間のデータ集計でみてみました。
・学校管理下の災害:平成26年~令和元年
https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/tabid/467/Default.aspx
・部位別負傷数
以下の通り、手・手指部、膝、足関節、肩部の順に多い結果でした。下肢の負傷数はやはり多いですね。ただ、順番としては少し意外な感じもしましたが、実際に休んでいる期間なども印象に残っているせいかもしれません。
また、別な部位として集計がわかれていますが、頭頸部(頭部+頸部)としてカウントすると肩部の次になります。
腰部も印象にはあるけれど、給付という観点で上位に来ていないのかもしれません。
・種類別
負傷の種類では以下の通り、
挫傷・打撲、骨折、捻挫、靱帯損傷・断裂、脱臼
の順番。相対的に脱臼が多い印象を受けます。
部位ごとの集計ができないのでどの部位で多いのか、ということまではこちらでは把握できません。
・参考資料
ラグビーでの活動も多い、Re-viveの真木さんが以下の記事でラグビーでのケガについて紹介してくださっています。英プレミアシップの選手を対象とした調査です。
こちらの記事では
頭と頚:14%
上肢:19%
体幹:11%
下肢:70%
と紹介されています(リンク先より引用)。
学校安全webの報告からはこのような結果になりました。
頭と頚:10.0%
上肢:20.9%
体幹:19.6%(頸部を除く)
下肢:37.4%
高校生では大腿部や下腿が入らず、手・手指部が入ってくるというのは色々な要因が考えられますね。
もちろん、データの収集形式に違いがあるので、同列で比較はできません。
高校ラグビーに関わっている皆さんはどのような印象をもつでしょうか。
ちなみに、平成30年度の高体連によるラグビー選手数は21,702人。
負傷・疾病割合でみると38.2%に達します。
延べ人数にはなると思いますが、高い割合です。
参考: