オケとボーカルをなじませる接着剤 雑談編
2つ以上のトラックを再生した時、僕はいつもこんな事に悩まされる。
・(歌ってみた/通常MIXに関わらず)、ボーカルが曲になじまず、浮いたように聞こえる。かと言って音量を下げると、聞こえない。
・スネアが全く曲になじまない、かと言って音量を下げると・・・
・コーラスが全く曲になじまない、かと言って・・・。
・バスドラムが全く曲になじ・・・。
・バスドラムとベースが、分離して聞こえて気持ちが悪い。
・なんか、迫力がない(また、この悩み〜w)
ここから
めちゃくちゃ、遠回しな前置きをするので、先に結論を記載します。
トラック同士をなじませるには、
「gluing」
というテクニックを使う必要がでてくるみたい。
それではここから、その gluing という概念に、気付くまでの過程を御覧ください!
僕の朝は、コーヒーを淹れる作業から始まる。
初めは、インスタントだったんですよ。
でも、「コーヒーってこうじゃねーよな」って、突然思いまして。
こいつが、またいい感じのコーヒーを、じゃぶじゃぶ出してくるわけよ!
でもね、コーヒー自体の質が上がると・・・
「あれ、なーんか酸味がきになるな;」
となって、
「(甘さと苦さと酸味が分離して)味にまとまりが、ないなぁ;」
となって、
「なになに、牛乳が一番まとまるだと!?」
ある時それを知り、牛乳を入れるようになった。
ミックスダウンやDAWの中でも
ミキシングの手法でも、牛乳の様な役割。
すなわち、トラック同士の音をなじませる役割は、
gluing(まとめる・くっつける)
という用語で、エンジニアの共通認識となっている。
※1.俺が gluing 出来ているかどうかは不問とさせて;
※2.プラグインのプリセットに「gluing XXX」のようなプリセットが用意されてる場合もあるよ。
まだ、本題に入らない!
まだまだ、雑談は続きます。
ロック系バンドマン御用達の、共通認識がある。
「抜けてくる音」
抜けてくる音とは、(程よく倍音感がある)存在感のある音の事だ!!!
でも言い換えると
「馴染んでいない音」
と、捉える事もできる。
基本的にロック指向のバンドマンは、「抜けがいい音」を目指して音作りしている。
僕もロックバンド畑出身の人間だ!
よーし、録音したトラックをDAWに読み込んで、「抜ける音作り」だ!
抜ける音、すなわち、馴染まない音。
そうして、音作りした結果。
全くオケに馴染まないボーカル。
分離したバストラムとベース。
いきなりグルーブを無視するスネア。
ボーカルを押しのけて、目の前で絶叫するギターやコーラス。
それでいて、かつ音圧もない。
でも・・・
もっと、たちが悪のは。
抜けない音作りにすれば、もこもこして何やってるかわかんねー音源が出来あがると言うことだ。
本来、音っていうのは
「一過性のもので、鳴ったら最後、音速で飛び出して俺達の前を一瞬で横切って、あっという間に消えていなくなる、そんなものなんだ。」
って、地元のスタジオに勤務するNさんが言ってたw
だから、気軽にばしばし編集したり、
command+z や ctrl+z で編集を基に戻したり、
本当は出来ないものなんだ。
例えば、常温の部屋があったとして
常温の部屋に、氷を一粒置いたとして。
それは、やがて水になって、
蒸発して水蒸気になる。
音源も同じなんじゃないかなーッと思った。
抜けない音を、
抜けるようにして、
馴染まなかったから、抜けない音に戻す。
それは、絶対やってはいけないことなのかもしれない。
自分を信じて、抜ける音を作ったら
次の工程に進まなきゃ。
その次の工程が「gluing」という概念だったというわけです。
バンドマンは、ライブハウスで演奏するから、
箱鳴りやメンバー同士の演奏が「gluing」になってた。
でも、レコーディングやDTMの場合、ほとんどがピンでDAWのトラックに落としこむ訳だから、明確に「gluing」を意識しないとテンデンバラバラになる。
っと、ここまで書いたが・・・
なげーよw
前置きだけで力尽きました。
続きは、またすぐ書きます;