fact[drag/Disclosure]を聞く ギター編
今回も、前回・前々回に引き続き、fact Disclosure の音源を聞いていきたいと思います。
趣旨がよくわからないよーと言う人は、試聴第一回目の note からどうぞ!
※前回、「ステレオエンハンスとはどういう意味か note にまとめるぞ!」っと宣言したんですが、全ての音源を試聴し終えた後、最後にまとめとして記載することにしました。まとめでは、今までの神業テクを基に、音圧や空気感を引き出すテクニックの一つを記載していきたと思っています。
fact Disclosure
0:28〜
導入、フェードとパンニングからスタート。
「これからやりまっせ!」的な雰囲気を演出している。
これはプレイヤーが「こうしたいです!」って提案する場合もあるけど、こういった音源の場合、ほとんどがプロデューサー・エンジニアの提案なのではないかと思う。
なぜなら、DAWでの編集が綿密に計算しつくされているからだ。
プレイヤーの意図で作成するにはさすが限界がある。
こういった場面で、DAW(protools や Cubaseね)を知り尽くしている神様(テッド・ジェンセン)を召喚した真の価値が出る、と言うことだね。
注意
一つ、注意しておきたいのが、ギターはCDと同じようなパンニングがなされているかどうかは分からない。
だって、ギター一本だけのMVでずっと、Lチャンネルからしか音が流れてこなかったら、流石に気持ち悪いでしょw
もしかしたら、このPV用にパンニングを調節しているかもね。
0:34〜
シンプルなバッキングパート。
これまた、最初から驚愕・・・・・・;
LチャンネルはLチャンネル。RチャンネルはRチャンネル。
ステレオ化を保っている。※まとめのネタ
Lチャンネル・Rチャンネル似たようなフレーズを流している。
・・・にも関わらず、完全に独立して聞こえる。
同じようなフレーズを、ステレオに独立させるのは至難の業だ。
まるで全く異なったフレーズを、それぞれ録音しているかのようだ。
ステレオ化
これは同じフレーズを録音するにしても、機器の選定・録音方法・編集方法・ミックス方法を、全て別の手法にしているに違いない。
1フレーズ録音する、その後、そのフレーズをステレオトラックにそれぞれコピーして、LRに振ったとしても、それは全くステレオ化されていない。
モノラル音源のボリュームを「約+3.5 db」しただけとなる。
protools でセンターとサイドの音量差は 3.0 db ある。(残りの 0.5 db は位相の共鳴分だ。)
まず、同じフレーズだとしても2回録音する。
その後、異なるアンプ、異なるマイク、異なるマイクプリ、異なるEQ、異なるコンプ、異なる歪み!、そして異なる歪み!!異なるディレイ!!!、異なる歪み!!!!、異なるリバーーーーブ!!!!!!、そして異なる(略
なんでこんなに歪みが出てくるのか。※ネタ
どの程度変更するかはエンジニアの好みかな。全部を全部変えているわけではないと思う。もしかすると、アンプやマイクプリは変えてないかもね。
そうすると、同じフレーズでもどんどんステレオ化されていく。
もし、上手くステレオ化されないようであれば、音源を数8〜12msec程度音源を前後にずらす。そうするとさらにステレオ化が進む。
(これ、位相の note でも書いたな。)
なぜステレオ化されるか。なぜこんなにもステレオ化が必要なのか。
続きはWEBで!!!(ではなく、※まとめのネタ
ステレオ化したことで、センターはがら空きだ。
これで、ベース・バスドラム・スネア・ボーカルが、好きなように暴れまわれるぜ!!!
1:04〜
先程まではコード弾のフレーズだったが、今度はオルタネイト・ピッキングの単音引きフレーズだ。
まず、一つ前のパートとは、異なる手法でMIXされているようだ。(異なるEQ、異なるコンプ、異なったディ・・・略)
また、ここでガツン!とボリュームが上げられている。
DAWの中でボリュームを変更しているようだ。
録音時、ボリュームペダルなどでボリュームの操作を行わない。
コンプやリミッタのリダクションが上下してしまうからだ。
ボリュームを変更したい場合はDAWの中で行ったほうが良い。
1:10〜
初めと同じフレーズに戻る。
この時、感じたのがフレーズのつなぎ目に多きな落差がある。
ブツッといきなりフレーズが変わる。
さらに、このブツッとした切り替わり。
1曲を通して、かなり沢山あることに気付いた。
これは、フレーズ毎にトラックを分割して、トラック毎に様々な処理を行っている、という事だね。
フレーズごとに、異なるEQ、異なるコンプ、異なったディ・・・(略)を行う。
このような行為は、当然といえば当然なのかもしれない。
また、ゴリゴリのゴリ押しロックの場合、骨太で安定した(歪んだ)ベースとドラムがある場合、ギターや上モノ類にこれくらいのぶつっとした落差があっても、まったく気にならない。
(もちろん、ポップソングの時は、気になるレベルだと思う。)
1:27〜
凄い区切り方だw 急に無音になったw
でも、ベースとドラムと合わせればきにならなーい!
このくらい落差があったほうが、展開がはっきりして良い。
2:46〜
はい、きたーw
まったく違う音質にした上で、DAWの内部で階段のように音量を変更する。
3:00〜
はい、ステレオ化〜!!!w
これもDAWの中じゃないとできないね。
こっちも少しだけ
こっちは、違うギターパートの動画。
0:44〜
LRで異なる、フランジャーをかけている。
1:29
終わり際をよっく聞いて欲しい!!
お分かりだろうか、、、
異なったReverbが、かかっていることを・・・
(本当にあった怖い話風)
片方は長く響き、片方は短く響いている。
思わず「ふふw やってるね、やってるね。」って言いたくなるね!
異なるReverbも、以前話した多重Reverbのテクニックを使えば難しくない。
2:31〜
唐突なモノラル化w
だけど、隠し味のステレオエンハンは忘れていない。
まとめ
録音ファイルやフレーズごとにトラックを分けている。
さらにトラックごとに、異なった下準備やエフェクトを綿密にほどこしている。
これは、ただ単に「飽きさせない」と言うことではなく。
「演奏方法が変われば、コンプ・EQ・サーチュレーション・ディレイのかけ方も違って当然」という考え方があるからなんだと思う。
「そんなことして、まとまりがない音源にならないのかな?」っていう疑問が残るけど、・・・それがならないのよw
なんたって、神様がトータルマスタリングするわけだから;
また、まとまりがあるのは、「ミックス界のF1マシン」の異名を持つ、SSLというメーカの卓に装備されているマスターバスが・・・
いやいや、API2500のサーチュレーションが・・・
っていう、うわさ話も聞こえてくる。
さすがに次元が違いすぎて、良く分からんw
僕が録音を始めたての頃、同じバンドをミックスする時、1曲めでギターのEQやコンプのプリセットを作ってから、次の曲に反映していた。
全ての曲が同じEQの方が統一感が出るだろう、と考えていた青の頃。
今考えると、馬鹿だなぁ; 周波数が違う音源に同じEQなんて;
絶対とはいいきれないけどね。Q値が大きいEQならそれでもいいかもね。
あ、話が脱線。
そして注目が、これでもか!!って言うくらいの分離の良さ。
センターにボーカルが入るからそのスペースを開けるんだけど。
本当にそれだけかな :-) ※ネタ
なぜ、こんなにも分離の良さを追求するのか。
それは、ボーカルの試聴を終えた後、記載していきたいな。
続:soundbetter
前回の note で、純粋に機材代をミックスしたお金で買いたい!という願望を書き込んだ。
そして、完全英語の soundbetter.com というサイト。
これに登録した訳だが・・・
いや、正確には登録しようとした、訳だが・・・
しょっぱなからイージーミスで完全に出鼻をくじかれたw
くじかれたっていうか、自分からくじきにいったwww
なんと登録時、クレジットカードの番号とCVCを入力する欄に、誤って「パスワード」を入力してまったのだwww
俺は焦ったwww「もしかしたら、パスワード流出??」を考えた。
まぁ、冷静になって調べてみたところ、流出はしていないことがわかった。
流出の恐れはないと分かった所で、今度は soundbetter.com に登録出来るのか気になってきた。
問合せた所、 soundbetter.com の担当 Alan がすぐ返答してくれた。
「登録作業の方は心配ないよ、ただクレジット会社の仕事は soundbetter.com は介入できないから、数週間待っててね。」
soundbetter.com の対応が良いということだけは確かだw
前途多難だね :-) b