歌ってみたMIXのテクニック03:ボーカルファイルの下準備
第三回目。
「歌ってみた初心者」の僕が、MIX下準備方法を記載しています。
「歌ってみた」は初心者ですが、MIXはそれなり(だと信じたい;)
今回は、ボーカルの下準備。
僕のDAWでのエディット方法を記載します。
注意!
これから回を重ねる毎に、内容がどんどんブレークダウンされていくはず。
これは、僕の備忘録なので用語の解説等、行ってない;
皆に分かるよう
当てはまるように
わかりやすく
微塵も考慮していません。
ただし、その辺のサイトで解説されているような、
ありきたりな内容を書かないように努力しています!(KONAMI)
ですので、ここからはDAWの基礎知識を備えている方を対象としまーする。
だけどね
色んな人に読んでもらえたらな、って言う気持ちが強いです!
わからない所はどんどん飛ばし読みしちゃって
そして分かる所だけ、拾い読みしてください!
また、僕が書いていることに共感してくれる方の中で
「どうしてもこれは知りたい!」っていう内容があれば
Twitter等で聞いてもらっても大丈夫です!
そして、いつも言っていることですが
これは、僕の下準備方法です。
それを理解出来る方だけ続きをどうぞ!
DAWへファイル読み込み
当然ながら、ボーカルやオケのファイルがMP3等であっても、必ず48kHz/24bit wav にアップコンバートしてDAWに読み込む。
とは言っても、
普通のDAWであれば、取り込んだ時点でWAVに変換されるけどね。
なぜアップコンバートするかって?
それは、サンプリング周波数や bitrate という、
音楽とは無縁の話をする羽目になるので省略w
良くわからない人は、あんまり気にしなくても大丈夫です!
最後にMP4にコンバートするなら、ナーバスになる必要ないです。
適当に行くぜ!w
全体を聞く
兎にも角にもオケとボーカルを併せて通しで聞いてみます。
ここで、2つの事を確認するようにしてます。
1、リズムがずれていないか。頭出しに失敗していないか確認。
2、ボーカルをどのように処理するか明確に決める。
1番で、ボーカルが大きくずれてたら、ずらして修正!
2番は「明確」さが大事かも。
例えば、下記みたいに。
・Aメロはラジオボイス
・Bメロは浮遊しているような雰囲気
・サビは一番力強く
・二回目のAメロはラジオボイス+浮遊感+カットアップ
・二回目のBメロは思い切ってL/R交互に!
※ちなみに、カットアップって言う単語、最近覚えたw
僕は「絶対、聞いている人を飽きさせないぞ」っていう気持ちで、
いつも考えてる。
気持ちだけは1流だ!!
テクニックは3流、いや、ランク外レベルだけどねw
無音部分の削除
歌っていない箇所を削除。
削除しないと、エフェクターが動作して、パソコンに負担をかけるからね。
これは、頭出ししてある前提!
頭出ししてない状態でこれをやると、
どれが何のパートかよく分からなる。
簡単なリズム補正
第一回目の「歌ってみたMIXのテクニック01:僕のオケの下準備」の時に、DAWと曲のBPMを必ずあわせたほうが良いよ、と言う話をしました。
なので、曲とDAWのBPMがあっている前提で。
(あってないと、カットアップ実施できません。)
簡単にリズム補正を行います。
要は、曲のリズムをずれているところをちょっとだけ修正します。
僕は、オケとボーカルのアタックを完全に一緒にしません。
少しだけ、ボーカルを後ろにずらすようなイメージ。
※もちろん、リスナーが聴いた時、遅れてるようには感じられない程度。
そうすることで、オケのアタッキーなサウンドやパーカッシブなサウンドと被らず、歌詞などが聞き取りやすくなるんだよね。
徹底的にオートメーション&エディット
まず、プラグインで「EQだ!コンプだ!リバーブだ!」ってやる前に。
徹底的に波形をエディット。
目的は、ただひとつ!
「歌のトラックを、歌として成立させる」
全体を通しで聴いた時に、こんな事を感じなかったかな?
「Aメロは歌が小さくて歌詞が聞き取れなかった」
「サビになったら急に声がでかくなってびっくりした」
歌が上手いとか下手、そういったことではなく。
まだDAWの中で「歌」として、成立していないかもね。
まずは、プラグイン無しで成立するレベルまで
直接編集しちゃいますです!
(編集し過ぎはダメよ!)
あくまでも、「僕は」の話ですけどね。
小さい声編
当然、小さくて聞き取りづらい部分は、音量あげちゃいます。
もう、ファイルをこれでもかって位、
切り刻んだり、オートメーションさせて、調節しますw
僕の場合、めっちゃマジな時は、ほぼ一言一言調節していきます。
よく分からない人は、息継ぎ毎に区切って、
なんとなーく全体の音量が均一になるようにすれば良いよ!
(なんとなくでOK!)
この時の、注意事項。
低音と高音では、同じ db だったとしても
持っている音のエネルギーが違う。
なので、低音豊かな時はあまりボリュームを上げない。
あとは、耳を刺すような音。
「さしすせそ」の音を上げない。
この作業を何度も繰り返すと、どれを上げればいいか、
波形を見ただけでわかるようになる;(らしい)
大きい声編
もちろん、小さい声編の逆です。
大きい音を小さくします!
鋭い波形を示しているファイルは、
頭だけ削るようにしてやるといい感じ!
だんだん小さくなる声編
息継ぎする場所がないと、
どうしても後半、声が小さくなる。
そんな時は、徐々にボリュームが大きくなるように、変更!
ブレス編
ブレス・息継ぎ・かすれた声の余韻。
これは、焼肉屋で言う「ホルモン」や「レバー」みたなもん。
焼肉屋にいって、カルビとロースだけだったら、
俺は正直あきちゃうなw
ブレス・息継ぎは、「エグみ」を含んでる。
でも、「エグみ」は「旨味」を含んでる。
エグみがないと、まったく味気ない。
かと言って、多すぎれば生臭くて、食えたもんじゃない;
どれだけ、「エグみ」を残すか。
腕の見せどころ!
ノイズ対策編
ぎったぎったにファイルを切り刻んだり、
オートメーションを書くと、ノイズの原因になる。
オートメーションを緩やかにしたり、
フェードでファイルをつなぐことを僕は忘れない!
各パート毎にトラック分け
僕は、Aメロ・Bメロ・サビ毎にトラック分ける。
Aメロとサビでは、事なるエフェクトかけることが多いしね!
大きい声で歌わないと・声を張らないと、低音成分が多く出ます。
なので、「Aメロだけちょっと低音削りたい」って時があるので、
トラック別にしちゃう。
でもこれは、あんまりやり過ぎるといくない。
やり過ぎると「Aメロとサビで別人が歌っている!」と思われるからねw
お疲れっした!
僕の最低限のエディット方法をまとめてみた!
本当はもうちょっと色々有るけど。
でも上記に書いた内容の応用みたいなもんです。
ちなみに、オートメーションを書く方法だけど。
WAVESの VOCAL RIDER っていうプラグインでも行えます。
俺これ昔使ってた。
でも、俺が使いこなせてなかっただけなのか、
思ったようなオートメーションが全然書けなくて
結局使わなくなっちゃいました;
ちなみに、このプラグインの定価は約3万2千円;
(セールだと1万円。)
でも、プラグインじゃなくて手動でも全然出来るからね。
何が言いたいかって言うと・・・
高価なプラグインなんて無くても、
やろうと思えば大体できる、ってこと。
「高価なプラグインじゃないと出来ない」んではなくて
僕たちは「あの人達」より、ちょっとだけ「やり方を知らない」だけなはず;
(そう信じたい・・・です・・・)
ちなみにこの方法で、
イギリスが生んだ、レコーディングキチガイのスーパーバンド MUSE のボーカルさんは
レコーディングしたファイルを持って帰って、
三日三晩自分のボーカルのオートメーションを編集し続ける!
常時、突き抜けてんなぁwwww
次回
ここまで実施したことを動画にしたいとです。
Skype・ニコニコ生放送・なんとかキャスト?で
※底辺の僕が主催して見てくれる人がいるかどうかが問題だw
とりあえず、文章でいくら書いても伝わってる気がしません。
また、ボーカルファイルが手元にないので、実演することも出来ない;
これを見た、「すっぴんのボーカルを晒されてもいいよ」
っていう勇者よ。連絡お待ちしています!w
今更ながらに気付いたこと
最近歌ってみた、所謂、「ニコニコ系音源」や「EDM系」の音源を
聞くようになって、一つ思った事がありまして。
同じMIXでも、
ニコニコ・EDM系音源に求められるMIXは「一瞬の強いきらめき」
で、
バンドや弾き語りにに求められるMIXは「恒久的な美しさ」
だなーと思いました。
ニコニコ系音源の場合
過剰なマキシマイズやカットアップ。
無謀とも思える程の、高音のエンハンスと低音のブースト。
実際に自分がやるまでは
「いやー、これはやり過ぎでしょ」
って思ってた。
だけど、音源が下記のようなルートを辿る時、
WAV to MP3 / MP3 to WAV のコンバート回数がとんでもないことになる。
作曲・編曲
↓
動画作成
↓
ニコニコ動画にアップロード
↓
歌い手がダウンロード
↓
MIXer
↓
動画作成
↓
ニコニコ動画にアップロード
↓
リスナーさん(ストリーミング)
この、幾度にも行われるコンバートの中で、
それぞれの個性が失われないようにするには、
この方法が一番良かったんだな!
うーん、こうやって文化って出来上がってくんだな。
大げさかな。そんなことないと思うけどね。
郷に入っては郷に従え。まずは、やってみるっしょ!