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10/5)高森の朝の気温が熊本よりも高くなった

10/3の朝の最低気温について投稿してから、山間部と平野部の朝の気温が気になっていたところ、10/5の朝に珍しい事象がありました。

10/5)朝6時の気温

高森19.2℃ 南阿蘇:18.3℃  熊本18.5℃
高森の気温が熊本の気温よりも高い・・

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前回投稿後に知った雲海カメラをみるも時すでに遅し。
twitterを検索してみるとこの日は阿蘇乙姫側は薄く雲海がかかっていた模様

天気は?

高森と熊本の前日からの気温などの変化がコチラ
高森は前日の21:00ごろからほとんど気温が下がっていない。
定常的に2m前後の北東~東北東の風

1d_86161_高森_20211004

一方、熊本はじわじわ低下。
時系列に見ると、
 5:00:高森(18.3℃)< 熊本(19.1℃)
 6:00高森(19.1℃)> 熊本(18.5℃)ここで逆転

1d_86141_熊本_20211004

高森の気温が下がらなかったのは?

「さいごに」で記載していますが、放射冷却や接地境界層について調べてみると、知らないことがたくさんありました。

以下に示す要因以外にも気温が下がらなかった原因があるかもしれません。

前回同様、MSM初期値を図にしてみると、全般的には東風が入って、九州山地の東側で曇っていたようです。
(地図中の数字 4:南小国 5:阿蘇乙姫 6:熊本 7:南阿蘇 8:高森 9:高千穂 )

下層雲量

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平野部(熊本)に比べて高森周辺は気温が下がりにくい条件だったことから、日の出前の6時に平野部(熊本:38m)の気温を山間部(高森:555m)の気温が上回る事象が発生したようです。

よくあることなのか?

夜間、雲がかかって、風が吹いて、比較的乾燥していて、と条件付けすると
この事象は比較的起きているのかもしれないと思い、2000年から2020年までの21年間について、10月熊本と阿蘇地方の各アメダス(高森阿蘇乙姫南小国)の毎正時の気温を比較してみました。

全時間帯(総数:15,624)

図の左上の数字は熊本の気温を上回った回数です。日中も含めた全時間帯では非常にまれではありますが、なくはないといった回数でした。

日中の天気の違い(熊本で雨や曇り、山間部は晴れ)によっては起こらなくもない事象のようです。

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これを深夜から早朝の時間帯に限定してみると、

時間帯別(21-24時)

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時間帯別(1-6時)

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深夜から早朝の時間帯に限ると、回数はぐんと減って、
 ・南小国:0回
 ・阿蘇乙姫:9回(日数では5日)
 ・高森:16回(日数では10日)

数年に1回程度の珍しい事象だったということがわかりました。

さいごに

前回の投稿以降、「放射冷却」とか「接地境界層」とか「地表面温度」などを検索してみると、東北大学名誉教授の近藤純正氏のホームページや論文などに行き着きました。

人が日々暮らしている地上の環境は、地表面の状態にとても大きな影響を受けていることなど、とても勉強になりました。


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