海洋プラスチックの再利用製品の意味は何だろうか
先日、新しいパソコン用のマウスを買おうと思い、どのようなものがあるのか色々と調べてみることがありました。
一口にマウスと言ってもピンキリで千円足らずの廉価品から、ゲーミング用に仕立てられた1万円を超えるものまで、多くのマウスが存在します。どれを選べばいいものかとなかなか決められなかったのですが、一つ興味を引くマウスを見つけました。
それは、Windows OSで有名なマイクロソフト社が出している「Microsoft Ocean Plastic マウス」という製品でした。
このマウスは、機能としてはいたって基本的なものしかないのですが、一つだけ他のマウスと異なる特徴があります。名前から簡単にわかってしまうのですが、海洋プラスチックから作られているのです。
海洋プラスチックというと、海に漂うプラスチックごみで、これにより地球環境が破壊されているということで近年ニュースなどで取り上げられています。
少し調べてみると、毎年800万トンものプラスチックが海に流れ込んでいるとのことです。
■参考:WWFページ
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3776.html
このマウスは、海洋プラスチックを再利用して、マウスの本体や電池の蓋などを形成して作られたものということになります。
当たり前ですが、マウスを少しばかり作ったとしても海洋プラスチックの量を減らすことはできません。
では、この海洋プラスチック製のマウスの意味は何なのでしょうか。
まず、このような製品を作って売ることで、製品を見かけた人に海洋
プラスチックの問題を知ってもらうことができます。
ニュースで取り上げられても、まだまだ海洋プラスチックが問題であると知らない人は多くいるでしょう。
また、なぜそのような宣伝活動をマイクロソフトのような一般企業がする必要があるのでしょうか。
簡単に言えばリーダーシップを発揮するためということになるかと思います。
企業はお金を稼ぐことが最も重要な役割となります。特に株式会社となれば、株主のためにお金を稼ぐ必要があります。
しかし、世界を牽引するトップ企業とであれば、それだけでは十分ではありません。
世界のリーダーとして、規範となる姿勢を見せることや、活動を行うことも重要な役目の一つとなります。
そんなことを企業がやる意味があるのかと思うこともできますが、企業として存続し、お金を稼ぎ続けるためにも、このような活動はやはり必要となります。
企業として、例えば環境を破壊するようなことをしていれば、誰にも相手をしてもらえなくなり、経済活動を続けることができなくなります。
逆に、規範となるような行動をとることで、尊敬される存在となり、その企業のブランド力の向上やアピールにつながることでしょう。
事実として、海洋プラスチック製のマウスを作っていることを知り、僕は改めてマイクロソフトに対して、信頼感を確認することができましたし、おそらく次にまたマウスを買いたくなれば、マイクロソフトの製品を真っ先に調べると思います。
一見お金稼ぎに関係なようなことも、社会的に正しいともわれることに取り組むことが、遠回りにその企業のための活動となるということは実に面白いと思いますし、是非とも他の企業にも真似をして欲しいと思いました。
ちなみに、他にも同じように海洋プラスチックを利用した製品がないかなと調べたことろ、個人的に気になった製品がありましたので、載せておきます。
こちらはスポーツタイプの自転車用のボトルホルダーで、飲み物を入れるボトルを備え付けられるようになる製品です。
僕はロードバイクで通勤をしており、追加で自転車に取り付けるボトルホルダーを欲しいと思っていたところだったので、このホルダーを買うことに決めました。
様々な企業がいろんな取り組みをしていて面白いですね。