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もう一人のサンタクロース?【オランダ・ベルギー文化】

赤い服を着て白髭を生やした老人が、
馬と一緒にやって来て、
良い子にプレゼントを配ります。

子供達はニンジンと靴を用意します。
ニンジンは馬の餌です。

翌朝、子供達が目を覚ますと靴の中にプレゼントが入っています。

どこかで聞いたことのある話ですが、なんかちょっと違います。

これは、シンタクラースのお話です。
サンタクロースではなく、シンタクラースです。

シンタクラースは、サンタクロースの原形なのだそうです。
もう1人のサンタクロースというと失礼ですね。

シンタクラース
By CrazyPhunk at nl.wikipedia & Gaby Kooiman, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3175523

シンタクラースは聖人ニコラスがモデルになっています。
オランダやベルギーでは12月6日が『聖ニコラスの日』となっており、お祝いします。(12/6は聖ニコラスの命日です)

この日に子供たちはプレゼントが貰えるそうです。

ある日、ベルギー人と飲む機会があって、なぜかシンタクラースの話になり、

『いや、それはサンタクロースでしょ?』
『いや、シンタクラースだって』
みたいな話をして、彼は大爆笑していました。

後から調べてみて、シンタクラースがサンタクロースの起源だということを理解しました。

それを知らない私が真面目に、
シンタクラースって何?それはサンタでしょ?
と言っていたのが面白かったのでしょう。

サンタクロースは、オランダ人がアメリカに渡った時にこの風習も伝わって、みんなが知っているサンタクロースになったそうです。

ベルギーのスーパーにはこんなお菓子がありました。

スペキュロスというシナモン風味のクッキーです。
シンタクラースって書いてありました。

ベルギーの子供達は聖ニコラスの日に、スペキュロスを食べるそうです。


ちなみにベルギーには、
シントニクラース(Sint-Niklaas)という街があります。
フランス語ではセント・ニコラスです。

聖ニコラスと同じ名前ですが、シンタクラースと関係があるかどうかはよく分かりませんでした。

AntwerpenとGentの間です。
この街にはかつて、ヨーロッパ最大のクリスマスツリーがあったそうです。

まだまだ世界には知らないことが多いなーと思った出来事でした。


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