見出し画像

世界で最も過酷な砂漠250㎞マラソン㉛目に見えないエネルギー

あらすじ

世界で最も過酷な砂漠マラソンに挑戦中のラッキータウン!!

海と砂漠の間でコーラを飲んだケンシロウ。

そして更なる美味しものを手に入れるのだが

それは仲間との友情の証だった。

前回の記事はこちら

本編

コーラを飲んだ後

リーダーのマンモスこういちさんが

マ)皆レースもあと二日で終わりだね。余ってる食料があるなら皆でわけあいっこしようよ!!

と提案をした。

しかし俺は

俺)すいません。実は食料はパープルとシェアしようと思ってて、僕の食料の大半はパープルのリュックにあったんです。

すると皆が

)じゃあケンシロウに優先的に分けようよ!!

)そうだね!!ケンシロウ待ってて!!

と、とても優しい反応をしてくれた。

とりあえず各々のテントに戻り、つよぽんのテントに再集合する事に。

足の痛みがある俺は、一番最後につよぽんテントに着いた。

そして開口一番にマンモスこういちさんが

マ)はい、ケンシロウ!!これ、皆がケンシロウに渡せる分だって。

と言いたくさんの食べ物を皆から分けてもらった。

そして、中身を見ると

甘い物やカツ丼のドライフード等

どう考えてもおいしい物は最後にとっておこうとした

皆のとっておきの食べ物だった。

俺は・・・本当に泣くのをこらえながら

俺)ありがとうございます。

と言った。

その時分かった。

人から物をもらうという事は

本質的には相手の気持ちをもらう、という事なんだ。

俺は人から何かもらう時に、自分に必要のない物だったら

いいです。

とだけしか言わない。

だけど、ある人は

お気持ちだけで十分です。

と言って断る人もいるだろう。

つまり俺は、そんな相手の優しさが見えてなかったのだ。

だからお気持ちだけで十分です。

という言葉で断る事を今までしていなかったんだ。

そしてこの砂漠250kmマラソンにとって

目に見えないエネルギーがある!!

事をとても感じていた。

なんでか笑った方が力は出るし、前向きな事を考えた方が足は進む。

画像1

これはやっぱり目には見えないエネルギーなんだと思う。

だから人から気持ちをもらう

という事は、とても、とても、大切な事なのだ。

砂漠だけではなく、生きて行く上でも。

そして俺に皆のとっておきの優しい食料が渡された後

皆で残った食料を分け合った。

皆でご飯も食べて。

そこに、日本語の喋れる大会スタッフも合わさり

とても楽しい宴になった。

宴はまだ終わっていなかったが、俺は明日の準備と

足のケアをする為に自分のテントに戻った。

テントの中でコースをチェックしたり足のマッサージをしていると

皆に迷惑をかけたくないから、準備を入念にしようと思った。

人に迷惑をかけてはいけないと教わったから

かけないようにするのではなく

この大好きな皆に迷惑をかけたくないから準備する。

この気持ちが本当は教わらなくてはいけないものなんじゃないかと思った。

明日は42.2km

絶対にゴールしたいと思えば思うほど、

怖くなった。

つづきはこちら


より多くの人の話を聞き文章化していきたいと思っております。 取材に際しかかる費用があるので 是非、サポートしていただけると嬉しいです。 絶対に1+1は0にはならないと思っておりますので よろしくお願いします。