備忘録 "自虐の詩" -2020.02.11-
朝餉はイワシ缶だった。
漫画家 業田良家の"自虐の詩" を文庫本で読んだ。
もちろん漫画。しかも四コマ漫画。その連載をまとめたものである。
1985年から1990年に週刊誌に連載されていて、私もリアルタイムで読んだことがありそれで懐かしい思いがあって読んでみた。
連載中は「通し」で読んでいたわけではなく、今回初めて知ったのだが「四コマ漫画の大河ドラマ」と言われるほどの名作であるらしい。
確か映画にもなっていた。
映画は阿部寛が主演をしていてDVDで見た記憶がある。
ただ、映画化されたと知っても、どうやって映画にまとめるのだろう?ぐらいにしか思っていなかった。
薄幸の「幸江」と、気が短く気にくわないとすぐにちゃぶ台をひっくり返す亭主「イサオ」とのやり取りをつづったギャグマンガ、だという認識でしかなかった。
今回文庫本の上下巻を読んでみて、特に下巻の中盤から幸江を軸としたドラマとなっている。
文庫本には、内田春菊の解説があるのだが(インタビュー形式)、この物語を文章にするととてつもなく重く暗い物語になる可能性が大きいが、それを四コマのギャグマンガで連載することで、より広がりと深みが出ている。
というニュアンスのことを言っている。
シンプル線画と単純なコマ割りが、重いエピソードをユーモラスに表現している。
作者の業田良家は、今も飛び飛びの連載を各漫画雑誌で発表しているが、どれも読後に感動する作品が多い。
ヘタウマ調の絵がストーリーに深みを与えている、というのは私の主観。
ちなみに本書、私は公立図書館で借りた。
夕餉 すき焼き風炒め物 と キャベツ蒸マヨネーズ合え。