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認定心理士を目指す

第0回 境界の向こう側

自己ケアとして心理療法の知識を得るうちにどうしても「偏り」がある事に気づいた。
それを是正するためには体系的に勉強せねばならないだろうし、いつまでも我流ではいずれ行き詰まる。

それにピアサポーターを目指すならば名刺代わりの資格も必要だろう。
得体の知れない元メンヘラのオッサンが「ピアサポーターです」なんて言っても少なくとも俺は信用しないだろうから。

それに自分が発達障害である事から、前から発達支援勉強はしたかったし、凸凹児への接し方も自分の経験による共感だけでなく福祉的な知識をもって行いたい。

なによりも俺のように生きづらく生きている人を一秒でも笑顔にしたい。

とは言え、経済的にもキャリア的にも今更臨床心理士を目指すのはいくらなんでも無理があるだろう。
会社をやめて大学院を受験し場合によっては福祉的な機関、施設での勤務経験も得なければならない。

そのコストと収入の減少を考えた場合、どう考えても臨床心理士になっても元は取れない。

ではどうしたらいいか。
治療終結を迎えてからずっと考えていた。

俺は何がしたいのか。何が出来るのか。

一人でも多くのパーソナリティ障害を含む何らかの生きづらさを抱えた当事者を生きづらく生きないようどうにか手伝いたい。
そのためには「こんな人もいるんだ」というロールモデルになる事でもなんらかの希望にはなれるだろうし、精神疾患であった事はキャリアになるという証明にもなる。

そして、カウンセリングを行えなくても生きづらく生きている人を心理療法につなげる事だけは可能であるはずだ。
言わば「心理療法ナビゲーター」のような事はきっと出来る。

一般の方々よりも多くの時間を自分と向き合った時間は無駄ではなかった、治療に費やした時間は貴重なものなのだ、という事を示したい。

それが「認定心理士」の資格取得の動機だ。

このマガジンは発達障害当事者であり、パーソナリティ障害をだった俺が真なる己の治癒ため、ボーダーを超えたボーダーを目指すための過程を記した手記である。

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