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アルゼンチンでプロサッカー選手を目指した1年間。

1月にアルゼンチンに来て、もうすぐ1年になる。
アルゼンチン1部でプロ契約を結んで点取り屋になって、Newell's Old Boysに戻ってきたメッシからアシストをもらって点を取る。
そんな夢を持ってやってきた。

無双アルゼンチーナの森山さんのおかげで、アルゼンチン1部のGimnasia La PLataというチームの育成チーム(U-20、Cチーム)に入ることができた。
2002年生まれの俺は、2004年生まれ以降しか出場できない公式戦には一試合も出ることができなかった。練習試合はほとんどなく、1年間GimnasiaのCチーム(週1,2回くらいはBチーム)で練習して、出場した練習試合の合計時間は60分。
厳密に言えば、プロ契約したらレセルバであるBチームの公式戦には出場することができるだが、プロ契約できるほどの実力がなかった。

アルゼンチンに来る前に難しい挑戦になることは知っていたが、試合に全然出れず萎えることも多々あった。プロになれるのか、どこに向かって進んでいるのか、分からなくなることもあった。友達や家族と電話をした時に「最近どうなの?」と聞いてくれたが、その質問が嫌になることもあった。

正直、毎日毎日健全なメンタルで、100%練習に励んだかと言われたら、自信を持ってYesとは言えない。でも、心がついてこない時も、足を動かすことはやめず、心がついてくるのを待った。

実力の壁、年齢の壁、言語の壁、文化の壁。辛い時期もあったけど、なんとか楽しむ努力をして、実際に1年間こっちでのサッカーを楽しんだと思う。友達やコーチ、近所のおじさんおばさんにも支えられた。


1年間ほどGimnasiaでプレーした。ただ、結果的にプロ契約を結ぶことはできなかった。



俺はやり切った。
プロ契約するために努力したから後悔はない。
前を向いて別の夢に向かって進もう。
次は起業だ。



文章のオチとしては、いいだろう。
ただ、そんなつもりはさらさらない。
諦めようと考えたことは一瞬もないと言えば嘘になるが、ここで諦めるほどちゃちい夢ではない。

5歳から始めたサッカー。男のロマンである南米アルゼンチン。
ここの熱いサポーターの前で点を取るという想いは日に日に強くなっている気がする。

1部でプロ契約できないなら、2部や3部、もしくはセミプロをまずは目指せばいいのではないか。それももちろん厳しい道だ。当たり前や。ここはサッカーの国。
さっきも言ったが、実力の壁、年齢の壁、言語の壁など、たくさん立ちはだかる。

でもそんなのどうでもいい。俺はプロサッカー選手になりたい。


とはいえ、チーム探しは中々難しい。
アルゼンチンだと、育成の選手でも15歳くらいからは代理人がついていて、その人が選手の世話やチーム探しを行う。僕の場合は、アルゼンチンに代理人がいるわけではない。

幸いなことにGimnasiaのコーチたちや森山さんが僕のためにチーム探しを手伝ってくれている。ただ、すでに2部や3部のチームはオフシーズンが始まってたりして、中々難しい。


他の人に任せるだけなのは嫌なので、自分でもチームを探すことにした。
Gimnasiaの練習を休んで、チーム数が多いブエノスアイレスに1週間滞在して、片っ端からチームを突撃した。
1週間で10チーム。アポは取れなかったので、ドアをノックして自分の状況を説明して自分の夢を語って。

ほとんどのチームには断られた。
「2002年生まれかあ。年齢的にきついな」
「代理人無しで1人で来られても困るな」
「アルゼンチンはW杯優勝した国やで。プロだと厳しいよ」

まあ結構萎えた。
少しは希望を持っていた分、落胆もデカかった。
やっぱきついんかなって思った。


でも。「心はついてこなくても、足は動かす。」
この1年間でこれを学んでよかった。

最終日にダメ元で行ってみた2チームに、
「お前1人で来るなんておもろいやん」
ってことで来週トライアウトに参加できることになった。

育成とは言え1部のGimanasiaで1年間練習していたのが、ある程度のクレジットを与え、日本人が1人でアポ無しで行ったことで、興味を引くことができた。


てことで来週、アルゼンチン3部のチームのトライアウトに行きます。
その前に心の整理をしたかったので、このnoteを書くことにしました。


改めて。
僕の夢は、アルゼンチン一部でプロ契約して点取り屋になって、Newell's Old Boysに戻ってきたメッシからアシストをもらって点を取ること。

3部のチームでプロ契約を結ぶことで、そのスタートラインに立つことができる。

自分の今までのサッカー人生を賭けて、死に物狂いで契約を勝ち取る。

ありきたりの言葉だけど、この一文で締めようと思う。

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