思いを届けるためのデザインの基礎
〈長文なので時間のある時にどうぞ〉
突然ですが、想像してください。
あなたは自分の家を建てたくてウズウズしています。
ただ、なるべく費用をかけたくありません。
それなら、自分でカッコいい家をデザインして建てよう!
と考えました。
なぜなら、あなたの手元には、家を建てるための道具があります。
しかもあなたは、その道具をソコソコ使えるのです。
さらに、家を建てるための材料も
それなりに手に入る環境が整っています。
あとは自分の頭の中のイメージを形にするだけです。
あなたが思い描くのは、
広いリビングのあるすっきりした見た目のカッコいい家。
ぼんやりとですが、
カッコいい完成イメージは頭の中にあります。
あなたは、そのイメージを頼りに
道具を駆使して家を建て始めました。
でも、作業をしているうちに色々と欲が出てきました。
「キッチンは対面にして〜」、
「浴室にもこだわりたい」、
「和室も必要だな」…。
あなたは時間も忘れて作業を進めます。
来る日も来る日も作業を重ねることで、
家はそれなりに形になっていきます。
そんなある日、
作業の途中で不意に不安がよぎりました。
「そういや基礎工事してなかったな…」、
「水回りの配置ってどうするんだっけ?」
しかし、日に日に形になってくる家を眺めていると、
多少の不安も些細なことのように感じます。
何と言っても自分の力を駆使して建てている
思い入れの強い家ですから。
そして、いよいよ完成目前!
というところでトンデモないミスに気づきました。
この家には今「トイレ」がありません。
これは困ったな… と少し悩んだあなたは、
あることに気づきます。
この家には幸運なことに広いリビングがあるじゃないか!
トイレの1つや2つ、余裕で配置できます。
あなたは迷うことなく広いリビングの中央にトイレを配置しました。
何日も何日も作業を重ねて
自分の力で建てた思い入れの強い家が完成したのです。
あなたは広いリビングの中央に
動線を無視して配置したトイレに座り、こう思います。
「多少、イメージ通りにならなくても仕方ないさ…プロじゃないんだし」
..........
さて皆さん、これ読んでどう思われました?
「さすがに自分で家なんか建てへんで〜」
というツッコミはなしでお願いします(笑)
アップした画像と関連づけてお気づきかと思いますが、
チラシ作りの工程のダメな例を家作りで再現してみた文章です。
決して「はじめからプロに依頼しろ」と
言っているのではなくて、
チラシ作りもで家作りと同じで、
しっかりと準備が必要だというお話です。
世の中には自分で家建てちゃうすごく器用な人もいますけど、
それは特例。
普通は
「道具が使えて、材料があれば家が建てられる!」
とは思わないですよね。
でも“チラシ”だとなぜか
「道具(PC・アプリ)が使えて、
材料(情報・画像・イラスト等)あればすぐ作れるじゃん!」と
思われがちなんですよ〜
…で、準備せずに作ったチラシを再現したのが画像の悪い例です。
でも、企業でも、行政でも、学校でも、NPOでも
こういうデザインのチラシ、メチャクチャ多くないですか?
それだけ、悪い例に集約した
「陥りがちなミス」には共通点が多いということです。
であれば、ミスの芽をあらかじめ摘んでおけば、
こんなデザインにならずに済みそうですよね。
家作りもチラシ作りも、
デザイン(設計)の基礎を知るだけでも
向き合い方が変わります。
そのコツを解説するのが
「6/25開催:思いを届けるデザイン講座(初級編)」です。
世の中には苦労せずサクッとデザインできちゃう人もいます。
それは、持って生まれたセンスが
ズバ抜けているごく一部の人だと思います。
私も含め世のデザイナーの大半は、
努力と経験で日々センスを磨いています。
プロならサクッとチラシ作れると思われがちですが、
それは知識と経験の成せる技。
知識と経験があるからこそ、
仕事として成り立つわけなので。
プロのデザイナーの端くれとして、
6/25は気合入れてお話します!
ちなみに、タイトル画像はこの講座のチラシから抜粋したデザインなのですが、これ、パワポだけで作ってます。
プロのデザイナーを目指すならAdobe系アプリの知識と経験は必須ですが、企業でも、行政でも、学校でも、NPOでもノンデザイナーでWindowsしか知らないという人の方が圧倒的多数ですよね。
そうした人向けの講座ならば、自分も同じ土俵(環境)に上がらねばなりません。
その上で、ソコソコ見栄えのするデザインご出来ることをお伝えしなければと思い、作ったチラシのタイトルデザインです。
このタイトル部分の作り方やこだわりを伝えるだけでもきっと1時間は喋れるのですが、今回はデザインの基礎に特化してお伝えしますね。(当日ご要望があれば少しくらいは解説します)
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
講座でもこの文章と同様、
少し長くなったらすみません。
その分、聞いて良かったと思える講座にできるようお話します。
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