Real ONE|あなたが人でなくなる前に
これまで、Real ONEシリーズについて多くのご要望をいただきました。販売方法を多岐にわたり試みた結果、今後は招待制での提供に移行することを決定いたしました。
この決定にはK-LINE作品への理解と、一定のコミュニケーション能力を確かめる目的があります。
過去、デザインフェスタをはじめとしたイベントにて提供をしてきた本作品ですが、数が増えるにつれ一部オーナーによるマスクの乱用が目立ち始めたことから再考し、今回の決定に至りました。
改めて本作のコンセプトを説明します。
Real ONEは、リアルな狼の被り物を超え、獣人を再現することを目指すK-LINE作品の一つです。もし彼らが人間社会に存在していたなら、どのような容姿をしているだろうか? その疑問を起点とし、日常に溶け込む彼らのリアリティを体現することから、単なるファッションアイテムを超えた存在を目指しています。
狼と向き合うことは、十年以上前から私たちの課題です。
狼は全ての時代を通じて人間にとって脅威かつ恐れられる存在でした。そのような狼に対する印象を覆すため、クールでありながらも親しみやすい表情、人間の体型に合わせたデフォルメ、そして緻密なデザインにこだわっています。すでに絶滅してしまった日本の狼は、きっとこんな姿であろう、そんな日本発の獣人を私たちの手から生み出したいと考えています。
まずはこのコンセプトをよく理解してください。
流行病以降、私たちにも制作の依頼が急増しています。K-LINEでは受注者の性格、思想、感情を読み取り、一人一人に合わせたキャラクターのスケールと表情を描くことを非常に大切にしています。そのため同じものは作られることはなく、また不特定多数に薄利多売を行うこともありません。
また、このReal ONEシリーズはK-LINEの数あるプロジェクトの中でも小規模なものであり、毎日かけられる時間には限度があります。ゆえに依頼されている方にはどんなに時間がかかってもお待ちいただくスタンスでもあります。
どのキャラクターにも通づることですが、効率を求め量産し、提供する流れでは顧客がK-LINEの理念を理解する間もありません。無秩序の量産は結果として今回のようにコンセプトから逸脱した行動を増やしてしまうことから、時間をかけて信頼を得る招待制を採用した次第です。
私たちのビジョンがどういった方向性であるか、何を目指しているのか。その辺りをよく理解し、取り組みに共感をしてくださる方へ私たちは作品を提供をしたいと考えています。
ここまで読んで、なお興味がある方はまず始めに身近なK-LINEのキャラクターに出会ってください。そこに自ずと人との繋がりが育まれ、いつかはあなたの番が回ってくるはずです。それに時間がかかる人も、そうでない人もいるかもしれません。機会があればその時は私たちを訪ねてください。