【狩猟DIY】スラッグ手詰め生活のススメ 〜 自分だけのスラッグ弾の作り方
文・写真|小堀ダイスケ
コストダウンと命中精度
大物猟になくてはならないスラッグ弾。だが、弾頭から鋳造して手詰めをしているというハンターというのは、そう多くないのではないだろうか。
宮野さん(東京都)は、そんな数少ない「スラッグハンドローダー」のひとりだ。ライフルも所持しているが、狩猟をはじめてからずっと、手詰めスラッグの奥深さにハマっている。
ライフル実包は、「薬莢」「雷管」「火薬」「弾頭」という4つからなる集合体だが、スラッグの場合、そこに「ワッズ」や「コロス」といった独自の要素が加わる。
さらに、弾頭形状のバリエーションはライフルの比ではなく、先端が平らな物、丸い物、溝あり溝なし、一丸と、鋳造型さえあればどんな形や重量の弾頭でも撃ち出せるのがスラッグの良さだ。
そういった複合的な要素がうまくかみ合ったとき、サボットスラッグにも負けないほどの命中精度を発揮するそうで、そこに手詰めの面白さがあるのだという。
くわえて、コストが低くおさえられるのも魅力のひとつだ。量産体制が整えば、1発100円以下になるそうで、市販スラッグ弾の値段に閉口している向きには朗報ではないだろうか。
あまりたくさん数が撃てず、着弾調整もままならないのでは、なかなか猟果にもつながらないはずだ。
道具を揃えるのもそう難しいことではなく、基本的にはリローダー(1万2千円前後)、モールド(1万8千円前後)、鉛をすくう柄杓(6千円前後)、火薬の重さを測るパウダースケール(1万5千円前後)があればOKだ。
鉛を溶かすのに専用の電気ポットがあれば便利だが、必要に応じて後から買い足してもいいだろう。あとは、火薬、雷管、鉛、ワッズなどの消耗品を用意して、鉛を溶かすための広くて風通しのよい場所を確保すれば、すぐにでもはじめられる。
手詰めのやり方については、写真とキャプションを追っていただきたい。次の猟期までに、スラッグの手詰めに挑戦してみてはいかがだろうか。
【実践編】スラッグ手詰めに挑戦してみよう!
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