エアライフル猟の魅力とは 〜 ちょっと出勤前に獲物を!?
「ちょっと出勤前に、獲物とって来る♪」そんなハンターライクな生活が誰でも可能!?
気軽に出猟&獲物をゲットできるエアライフル猟。今回、「山梨の鉄砲オヤジ」ことヒーローズインクの米山博さんに、エアライフル猟の魅力を教えていただきました。さあ、エアライフル担いで、目指せ里山!
文・写真|佐茂規彦
エアライフル猟の魅力
装薬銃がハーレーなら、エアライフルは原付バイク
「エアライフル猟は、一言で言えば、他の装薬銃の猟と比べて『手軽』ということですよ」と、カウンター越しに笑顔満面の米山さん。バイクの世界でいう「ハーレーと原付バイクの違い」にたとえて説明してくれた。
「ハーレーと原付バイク、どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、使い勝手が違うでしょ? ハーレーに乗ってツーリングに行こうとすれば、格好もキメなきゃなんないし、遠くに行こうと思えば、計画も立てなきゃなんない。でも原付バイクで『ちょっとそこまで』って出かけるのは、気軽に行けるでしょ? それと同じことですよ」
エアライフルで猟をするときは、基本的な装備はごく軽装で済む。猟場は里山など生活圏に近い場所が多く、対象となる獲物も鳥類がメインとなるからだ。
荒れた林道を突き進む四駆の軽トラックも必要なく、場合によっては電車で猟場近くの最寄り駅に行くことも可能だ。
撃てる機会は巻き狩りと比べものにならないぐらい多い
散弾銃を初めて手にした後、巻き狩りに参加するとして年に何回、自分に発砲機会が回ってくるだろうか?
その点、エアライフル猟では、近くの里山に行けば狩猟対象の鳥類は豊富であり、出猟すれば発砲機会が全く無い日はないだろう。
また、装薬銃は発砲音が大きいため、合法的に撃てるエリアだとしても地元住民への配慮などから撃てない場合が多いのが現実だ。
「エアライフルは撃っても『パシュ』で終わり」であるため、同じ可猟区でも、装薬銃よりも発砲できるエリアは広いと言える。
米山さんは「猟場で撃つ機会が多いということは、銃の取扱いにも慣れるし、安全意識や技術の向上にもつながる。結果的には装薬銃での猟で役立つ経験も増える」という。
銃も道具の一つである以上、使用する経験があってこそ、その扱いに習熟するのだ。
銃を選ぶときはパワーよりも精度重視で
「エアライフルは『当たってナンボ』の銃」であり、銃選びの最優先ポイントは「命中精度」だと言えそうだ。
米山さんによると、近年販売されているエアライフルに限れば、どれも実猟で使うパワーは十分のため、長距離から比較的大型の鳥類を駆除するなど特殊な場合を除いて、あえてパワー重視の銃を選ぶ必要は無いという。
特に、エアライフルで狙う狩猟鳥獣は比較的小さく、しかも猟場での射撃距離は50m未満がほとんどということからも、実猟向けのエアライフルを選ぶ際は、パワーよりも命中精度を優先すべきだろう。
銃の形状については、FXボブキャットに代表される「ブルパップ式」(弾装や機関部がグリップおよび引き金より後方に配置されている銃の方式)の人気が最近は高い。
銃の全長が短いため取り回しが良く、合わせて操作性の高いグリップなどが特長で、ヴィジュアルでも「従来のライフル銃」の形状と異なり近未来的で「カッコいい」印象を与える。
ただし、スリングを取り付けるには独自の工夫が必要な場合が多く、銃を両手で保持して歩くのが渉猟時の基本的なスタイルになる。
エアライフル猟 〜山梨の里山編〜
その点、「従来のライフル銃」の形状をしているFXサイクロンなどは、スリングを取り付けるのが容易で、肩に担いでの渉猟に向いており、装薬銃に慣れたハンターにはこちらの方が違和感なく扱えるだろう。
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