バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 (GC版)
※本記事は、作品プレイ当時にXへ投稿した文章の転記です
(2023年11月11日)
今日から バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 (GC版)
(2023年12月2日)
バテン・カイトスをクリアしました。
シナリオ面からもシステム面からも再プレイしたくなる一作。
まずはとにかく、最後に明かされた月騙しの森の件がかなりの衝撃でした。口を滑らせてたのには気付かなかった。これはもう1回、今度はシェラに注目しながら物語を見たくなりますね。ただ、これは単に「カラスとの接し方を見返してみたい」というだけの意味で「また見たい」と言うのではなく、件の事実が明らかになるかなり以前から思っていたことでもありました。と言うのも、本作の中盤の山場であるキョウ紛失事件、これが起こるよりも前の段階から私はシェラの動向を訝しんで見てしまっており、これが後に自責の念になっていたからです。つまり、シェラは「皇帝の計画を阻止する」と言ってはいるものの、客観的に見るとシェラがペンダントを用いて各地のエンド・マグナスの封印を解いて回っているとも捉えられ、皇帝とは異なる思惑でマルペルシュロを復活させようと目論んでいたのだとしても驚きはしない、と考えていたのでした。
しかし何ということだ。今にしてみれば、シェラこそが、世界のことをもっとも親身に切実に考えていたその人だったのであった。その頑張りに疑いの目を向けていた自分の何と恥ずかしいことか。「ラスボス説あるから経験値を集中させるのはやめとこう」などと考えていた私の何と浅ましいことか^o^
この自戒と、カラスとの関係性、それから彼女が人知れず背負っていた使命といったもの全部ひっくるめて、いつか2周目をやるときにはシェラの視点に着目したいものです。いやそれ以上に、今度こそは彼女の行動言動を真っ直ぐ受け止めながら旅を見届けなければ。
そしてキョウ紛失事件と言えば、カラスのことも触れずにはおれません。「カラスの意思=プレイヤーの意思ではない」ことは理解していたし、カラスが犯人の可能性が0じゃないことも頭の片隅にはあったはずなのですが、それでもこの展開には驚きました(なにしろこのとき私はシェラを疑っていた)。
犯人を知った後になって振り返ると、カラスが自分に聞いた「自分たちのなかに裏切り者がいると思うか?」の問い掛けの持つ意味がまるで変わってきますね。あのとき私は「大丈夫だ」と答えたのですが、「残念だが…」と答えていたらどう反応したのか非常に気になります。
この一件に関するカラスの心情としては、後に考えを改めて戻って来たことと、「闇の大天使カラス」写真のテキストにあった「性格は変わっていない」の一文からしても、火炎洞窟の時点で既に葛藤を抱えながらの寝返りだったのではと想像できるのですが、そうなると気になるのは、カラスと精霊(=プレイヤー)の関係について本作序盤で「絆の深さによってパフォーマンスに違いが出たりもする」のようにほのめかされていたことです。つまりプレイヤーが反応する場面での選択肢の選び方によっては違った展開になった可能性もあった? 或いはもしもプレイヤーがカラスの計画に寄り添った返答ばかりをしていたらカラスルートに入ったりした可能性も?
…というのはまあ、ちょっと現実味の無さげな想像ですが、それを抜きにしても「カラスとプレイヤーのやり取り」は先のシェラのことと併せて2周目をやりたくなるポイントですね。
「精霊=プレイヤー」の仕組みに関しては他にも唸るシーンがありました。特にEDでカラスが言った「俺がお前を呼んだんじゃなく~」のくだりね。まさにそう、私が本作をプレイしたくて手に取った訳なんですからね。最後まで胸が熱くなる、メタ演出大好き人間の観点からも堪らない作品でした :)
システム面での魅力も語りたいところ。何と言ってもバトルシステムに白熱しました。デッキを組んでドローしていくシステムには馴染みがなく、またどうしても戦いの有利不利がドロー運に左右されるルールなので苦戦もしましたが、そのぶんマグナスが上手く連携したときの快感と言ったら。
デッキ構築とか吟味には不得手で、常に回復アイテムを多めに常備してのゴリ押し打開気味だった気はしますが、それでもラスボス戦(宇宙の意思ではない方^o^)の最後を Final straight sunset で決められたのはテクニック向上の末の集大成だった…ということにしておきましょう^o^
SPコンボは27/141しか見付けられなかったのですが、ここにまだまだ強力なマグナスが隠されてそうで、攻略本を読んで臨む2周目がまったく違ったプレイになりそうなのもワクワクするポイントですね。攻略本を読むのだけでもめちゃめちゃ楽しいタイプのゲームだと思うので、読むの今から楽しみ :)
一方で、プレイ時間の経過によってマグナスが変質するシステムにはかなり翻弄されました。私はゲームを極めてのんびりプレイする人間なので、町の人々には全員に2回話しかけるし、マップの隅々まで調べ尽くすし、シンボルエンカウント方式なら全モンスターに最低一度はぶつかりに行くし。そうこうしている間に、イチゴは腐りメロンは腐りリンゴは腐り、イカもエビもカツオもウナギもどんどん腐り。ショップの在庫も有限らしかったので、これでしかもレベル上げの必要に駆られたりしたら時間だけ経って回復アイテム全滅で詰んだりするのではなどという緊張感さえあり、プレイ中こんなにも食べ物の賞味期限のことが頭から離れなかったゲームはこれが初めてでした。終盤は長持ちする「お茶」重宝、そしてその上位互換である「あがり」最強ということになり、最終的には「あがり」を10個以上製造して皆に沢山持たせてましたとさ^o^
(おまけ・手作り泥雲の迷路地図)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?