世界のこと子どもに説明できますか?大人も読みたい「13歳からの地政学」
子育てをするようになってから、忙しさにかまけて読書をする機会がほとんどなくなっていました。
去年あたりから読書欲が再燃して、時間がない中でも耳読できるAudibleをはじめました。
以前は1コインで1冊だったので読める冊数が少なかったのですが、読み放題に変わり、神サービスとなりました。
1500円で何冊も聴けるって、単純にお得すぎると思います。
さて、Audibleを利用するようになって子どもの聞き流しに使う機会も増えました。
子どもに聞かせようかなと軽い気持ちで聴き始めたのが「13歳からの地政学」でした。
13歳からの~なので我が家の5歳と3歳には難しすぎるかもと思い、自分で聴き始めた私。
あまりにも分かりやすく学びの多い内容に、聴き始めたら止まらずスキマ時間を見つけては聴き、2倍速にして2日で聴き終えました。
地政学ってなに?
そもそもこの本を聴くまで、地政学が何なのかも分かっていませんでした。
調べると、地政学とは「地理」「政治」を合わせて学ぶということでした。
つまり、各国の地理的な条件と合わせて、政治や社会、軍事的な問題を研究する分野だそうです。
この本ではまさにその「地政学」の基礎となる部分、知っておくべき基本的な部分が分かりやすく解説されていました。
設定として、高校生の兄と中学生の妹へ説明するという形をとって進んでいくため、専門用語や難解な言葉が使われていません。
今まで地政学に触れたことのない人や、基礎知識のない人でも世界の仕組みの基礎をすんなりとインプットできる1冊となっています。
アフリカが貧しい理由を説明できる?
今まで学校やテレビなどで、訪れたことのない国でもその情勢や生活の様子などの情報を知る機会は多くありました。
なんとなくアフリカは貧しい国が多いんだな、中国が力を持ってきているんだな、韓国と日本は昔のことでまだ解決していない問題を抱えているんだな、核兵器を持っている国がある…という漠然とした知識は持っている人が多いのではないでしょうか。
では、なぜそうなのかを子どもに説明できるでしょうか。
私はできませんでした。
なぜなら自分がきちんと理解していなかったからです。
アフリカが貧しい理由は天然資源が少ないからでも地理的に不利だからでもないのです。
なぜ中国が力を持っているのか。
韓国と日本の関係は世界から見るとどうなのか。
核兵器は持っているだけで意味があるのか、どこに隠されているのか。
テロリストは環境が変わるとヒーローにもなるなど、自分の立場から物事を見ただけでは分からない、世界の動きや心情が順を追って説明されていました。
相手の立場になってみる
本の主な目的は地政学を学ぶことにありましたが、その一方で未来ある子どもたちがどのように考え、生きて行けばよいのかを伝えられていました。
物事の一面だけを見て、善悪をとらえてはいけないのだと改めて考えさせられました。
また、世界では地理的な理由で優位な立場に立てる国があること、理不尽に国民が苦しめられている国があること、世界情勢に人生が翻弄される人々がいることなど平和な日本では身近に感じられない、でも知っておくべき内容も多く書かれています。
世界に目を向けなければ、そういった世界や人類、自分たちの未来に
にとって大切なことも知らずに生きていけてしまうことは、日本という平和な国の良いところでもあり悪いところなのではないでしょうか。
子どもがまだ小さいうちにこの本に出会えたことはラッキーでした。
子どもたちには世界を知り、他人の立場に立って考えられる大人になってほしい、そのためにはどうしたら良いかを考えさせてくれる1冊でした。
お子様にも、大人にもぜひ読んで欲しい1冊です。
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