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育休復帰半年で、ベンチャーからJTC(っぽい)ところに転職した後の話。

だいぶ、久しぶりのnoteです。

タイトルのとおり、育休を経て、フルリモート可能のめちゃくちゃ今っぽいベンチャー企業に復帰したものの、完全なる自律自走を求められる雰囲気と、そもそもみんな超若くて子持ちがほぼいない現場で中途半端なミドサーとして居場所を失い、ザ・昭和の日本ノリがほんのりと残る、レガシーな会社へ転職をした私でした。

ありがたいことに、共感だったり応援のコメントをいくつかいただき
「その後、どうよ」みたいなことを、SNSでもリアルでも聞かれるようになったため、
働きはじめて1年近く経とうとするタイミングで、振り返ってみようと思います。

※あくまでも、個人の体験談です。

出社はキツい? →通勤時は事務対応に充てる&Kindleで趣味時間に。


フルリモート可能なベンチャーからの転職で、友人らに一番心配されたのが「出社」。

都心まで1時間近くかかる、まぁまぁ郊外なエリアに住んでおり、やっぱり満員電車はストレスです。LINEヤフーのフルリモート廃止など、出社回帰のトレンドもあり、特にワーママ・ワーパパにとっては大きな関心事のようですね。

これは価値観や住むエリア、路線によってだいぶ感じ方も違うでしょうが、私としては、恐れていたほどの大変さは感じていません。
仕事上、メールのやり取りがめちゃくちゃ多いので、むしろ通勤時間に返せるボールをさっさと返しておくことによって、オフィスにいる時間は集中作業に充てられています。

通勤中に仕事したくねぇ!という気持ちもありますが、メールだけでも返しておくと、会社に着いたあとの動きがかなりスムーズになるんですよね……。

ちなみに、所定労働時間が7時間なので、8:00に預けて9:00出社、17時に定時ダッシュを心掛けています(残業ある日は4:00に起きる朝型スタイル)

オフィス出社という働き方は、転職して間もない私にとってはむしろ安心を得られるかたちでした。仕事量が多くてしんどいなー作業がうまく進まないなーというときに、上司が何となく表情を見て察してくれたり、仕事相手との電話でのやり取りでわからないことがあったときも、「ちょっと待ってください」と目の前の同僚に確認できる。「確認して、折り返します!」と比べるとだいぶ時短です。

もともと関係が構築されている職場ならまだしも、転職したてでいきなりリモートワークだと、やはり馴染むまでに幾分か時間が掛かるのは事実としてあると思います。あと、ぶっちゃけ、自宅だと私は確実にさぼる。

ただし、これも「必要があればリモートワークも可能」という前提があるからこそ感じられるメリットだと思います。実際、子どもから感染症をうつされてしまったときは、まるまる1週間、在宅で作業をしていました。

体調不良だったり、気持ちの問題、家の都合で、必要に応じてリモートを選べるという選択肢は、子育てや介護との両立に欠かせないと確信しているけれど、
それとは別の話として、出社することは、個人にとっても組織にとっても、それなりにメリットがあると考えています。

そして、Kindleを購入したことで、憂鬱な通勤時間を、貴重な趣味の時間に替えられたのも大きい!(いまさら
家で子どもが起きている時間はとても読書なんてできないし、寝かしつけ後は疲れきっていてなかなか読書がはかどらない……酒飲んで眠りに落ちたい…

そんな私にとって、まとまった通勤時間は読書のタイミングにぴったり。デバイスを買ったことで、読書量がめちゃくちゃ増えました。

ダラダラSNSを見てしまいがちだったのですが、「朝から●ページ読んだ」という達成感も、自己肯定感を高めてくれる気がしています。

ミドル層メンバーは理解がない? →むしろ背景に多様性がある


以前いたベンチャーは、20代のメンバーが多く、若くて活気あふれる雰囲気。仕事中にも趣味の話で盛り上がり、ランチは近くに開店したばかりのおしゃれなお店に……仕事終わりは一緒に展示会に……と、和気あいあいした空気の中で働いていました。

そうすると自然に、コミュニケーションがカジュアルになるので、「いまから40代の多い場所で働けるのかな」(と、若い気でいるが私もミドサーなので普通に若くない)「若いメンバーのほうが、会話がスムーズなのでは」「働き方や価値観の多様性に理解があるのでは」と思い込んでいたんですよね。

……でも、これは完全に浅い考えでした。

前の記事にも書きましたが、40代のバックボーンこそ多様性にあふれています。子どもが生まれたばかりという人も今では珍しくないですし、お子さんの受験、介護、ご自身の体調、結婚・離婚・再婚……

ただでさえ体力が落ちているうえに、人生のさまざまなイベントが降りかかる40代。ある意味、20代のほうがよっぽど仕事だけに邁進できます。

自分より若いメンバーに囲まれ、復帰後は育児の話をできる相手もおらず、劣等感と孤独で押しつぶされそうになっていた自分にとっては、
子育ての実情について多少なりとも知ってくれている人と働けることは、安心感につながりました。(子どもがいてもわかりあえない場合もあると思うけど……)

今後おとずれる介護や子どもの受験についても、すでに体験している諸先輩方の両立の仕方を先に学べるというのは、ラッキーだな~と思います。

私、ベンチャーから出て、いまさら大丈夫なの?!とびびっていたけれど、若い人のほうが話が早い・ミドルだから話が通じない、という無意識のバイアスに気付くきっかけにもなりました。反省。
むしろ、「子どもいるのに、頑張るね!」と褒めてもらえることすら。これも、「子ども産んだら辞める」が当たり前だった時代を生きてきた人が多くいる場所だからかもしれません。喜ばしいことではないんだけど、「小さい子どもを育てながらも、一生懸命に働く人」ポジションが応援されやすい時代なんだと思います。

ちょっと寂しい変化として、同僚との飲み会は減りました。これは社風にもよると思いますが……ウェットなコミュニケーションが嫌いなわけではないから少し切ないけど、今のライフステージには、この環境がちょうどいいな~とも感じています。


”子持ち”で転職ってネガティブにみられる? →否!(と言いたい)


子持ちで転職すると、ネガティブに見られやすい(労働意欲が低いのでは……前の職場と揉めたのでは……)という話もうっすら聞いていました。こればっかりは、人の感情ですし、事実仕事に対するモチベーションが産後一切変わらない人は少ないでしょうから「そんなことない!」とは言いづらいところ。

ただ、2回転職した私の主観で述べると「最初から”子持ち”で入社すると、いろいろラク」でした。
育児中であることを入社時点でみな知っているので、「生まれる前」の私と比較されないのは正直ありがたいです。


併せて、声を大にして伝えたい体験談として、私は今、これまでの人生でいちばん「今日もよく働いたな~!」と毎晩うまい酒を飲んでいます。

子どもがいるということが労働上不利になってはいけないのですが、幼児を育てている人間を雇うというのは組織にとっては不安があるはず。
そんな中でも雇ってくれて、柔軟な働き方を許してくれる会社の期待になるべく応えたい。子どもがいても、いないメンバーと変わらない成果を出したい。育児も仕事も両立して楽しんでる、と胸を張って言いたい。子ども預けてまで働いてるんだから、絶対にこの経験を後悔にしたくない……そんな野心(?)がメラメラと燃え上がり、会社にいる時間を1秒も無駄にしない気持ちで、仕事に当たれているような気がします。

「三年寝太郎」なんて昔話がありますが、私は十年寝娘。これまであんなにも時間があったのに、なんてだらだら仕事をしていたんだ……と悔やみながら、日々、独身時代の怠け癖を取り戻すように働いています……

子どもの有無関係なく、転職は新たなスタートで、それまでと違った働き方を試す機会。
育休からの復帰でどうにも上手く稼働できなった自分にとっては、大きな賭けではあったけど、「子どもありき」の成果の出し方を組み立てるいいきっかけになりました。

これは、いろいろ語弊がありそうで、書くべきか迷いましたが、
子どもがいるということをオープンにして仕事をしていると、ときどき「仲間」に出会います。
ときにはクライアントだったり、ときには社内だったり。大抵は、仕事の帰りがけや、休憩スペースでこっそり……「お子さん、何歳ですか?」と。
お互いに深入りはしないけど、ぽつりぽつりと言葉を交わすと、交わした言葉以上に、強いシンパシーというか、一緒にがんばって良い仕事をしようという気持ちが生まれることがあります。

私は今のところ、働きながら育児をする道を選んで(自分にとっては)良かったなぁと思っていますが、体力的に、きついことはきついです。繁忙期は、深夜か早朝に残業するしかないし。

だけど、子どもを育てていること自体が仕事の大きなモチベーションになっていることも事実。大げさだけど、日本を良くしたい、と、漠然とした思いもある。
似たような気持ちを抱きながら働く仲間を見ると、これまでにないくらい「働くって、すごいことだな」「世の中は誰かの仕事でできてるんだな」という感動に近い気持ちが湧いてきたりして……

上記はレガシー企業うんぬんどころか転職にも関係のない話ですが、
育休復帰後に、「仕事って何だろ」「なんで働くんだろう」「子どもを預けてまで、私は何がしたいの」と悩んで悩んで悩み抜いたからこそたどり着いた感情なのかなぁと考えているところです。


ワーママ転職、大変だけど、見える景色が変わるかも。


あまり考えずに書き始めてしまい、オチもテーマも迷子なのですが
保育園に預けることがいまだにネガティブに捉えられることもある世の中で、「10か月で預けてフルタイムで、転職までしたけれど、家族全員笑顔でっせ!」というメッセージは、うざくても伝え続けたいなと思う今日この頃です。

大変は大変だし、社会課題も山積みだけれど。そんな自分が、そんな社会で働くことによって、より良くできるものもあるんじゃないかな、とわくわくしています。

正直、もともと仕事に心から熱中するタイプではない私。
そんな自分に「子ども」という大きな大きな守るべきものができたことで、いっちょ仕事と手を組んで頑張ってみますか!という気持ちに切り替わりました。
そのタイミングでがらっと環境を変えてみたのは、大きな賭けだったけど、「出産」という大イベントの余韻がほんのり残っているときだったからこそ、勢いで大博打が打てたような気もする。

転職した後のことは、職場の雰囲気やメンバーとの相性にもよるから、正直ほとんどが運。
そして「ワーママ転職は大変」「環境を下手に変えない方がいい」「我慢したほうがいい」という忠告も事実かもしれないけど、フルタイムならば相当な時間数を過ごす職場。
ネガティブな声だけに引っ張られないで、自分に合った場所を考えて動くことによって、がらりと好転することもあるかもしれない。

転職して1年を振り返って……
「育児しながら出社は地獄」「ベンチャーのほうが理解ある」「そもそも"子持ち"で転職は無理!」
そんな先入観がぶっ飛ぶ体験ができて、よかったなと思います。
そして、1歳児を抱えて転職した自分の向こう見ずな勇気は、あのときだから出せたものだったのかもなと、ヒュ~~と口笛を吹きたい気分です。そんな私を採ってくれた弊社も、ナイスガッツ。


これがまた、小学生にあがると、考え方も変わるかもしれませんが……
「やってられっか!!!」と辞表をたたきつけているかもしれませんが……
転職後1年目の区切りとして、書き残してみました。

年末は、ボーナスで予約した海外旅行を楽しんでこようと思います!!!

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