【韓国留学記】隔離生活番外編
2021年8月から2022年5月の9か月間、私は韓国の崇実(スンシル)大学の語学堂に通っていた。その頃の日常を綴ろうと思う。
隔離生活中、朝昼晩のご飯はすべて支給されるものを食べた。人によっては宗教的理由などで食べられる食材、食べられない食材があるため、隔離生活の申請をする際に、食事に関する要望がある場合は要望を記入して申請することになっていた。僕の場合は宗教的理由で食材に制限があるわけでもなく、アレルギーがあるわけでもないので要望欄には何も記入せず申請していた。強いて言えば、ニンジンをあまり好まないくらいであるが、これはただの好き嫌いである。それに、出てきたら残さずに食べる。だから、何も問題はないはずだった。そのはずだったが、まさかニンジンよりも好まない食べ物に出会うことになるとは。ニンジンは出てきたら普通に食べるが、これに関しては出てきても正直なことを言うと食べたくないと思ってしまう。
それがこれ
この黒いコロんとしたやつ。
そう、オリーブである。
僕はこの時まで、オリーブの実を食べたことがなかった。オリーブオイルなら知っている。その名の通りオリーブからとった油のことだ。それをしいた上で炒め物を作ればオリーブのいい風味が出る。
あと、オリーブヤングも知っている。化粧品関連を販売している韓国の大型チェーン店だ。私も時々行く。セールをしているときが狙い目だ。
ただ、あの黒いコロんとしたやつがオリーブだということは知らなかった。友達に写真を送って話してるときにあれがオリーブなのだと知った。日本でオリーブを見たことがなかったのだ。探せば普通にオリーブの入った料理なんて日本にもいくらでもあるのだろうが、僕は今までに奇跡的にもたまたまオリーブたちを回避して生きてきたらしい。(ちなみにオリーブは韓国で今後たくさん出会うこととなる)
ちょっと君、か、香りというか味がぁ、強めだね・・・
もう少し抑えてくれるとちょうどよくなると思うよ、うん、
そんな風に話しかけても弁当に入っているオリーブたちは味の強さを変えてはくれない。
なので頑張って食した。
味も香りも正直きつかった。でも、このオリーブたちの中にある豊富な栄養分たちがきっと私をコロナから守ってくれるだろうと思い、食した。
(私が韓国にいたころは、コロナがピークだったが、いろんなもののおかげで幸いにも私はコロナにかからなかった。きっとその奇跡の理由の中にもこの時のオリーブたちも入っているのだと思う。ありがとう)
そして、この供給されるご飯はちゃんと栄養のことも考えられているようで、果物もよく出された。果物のジュースの時もあれば、みかんだったり、プラのカップに入ったぶどうなんかが出てきた。それらは食べやすくてよかったのだが、
だが、しかし、
隔離生活中にしては、いささか食べにくい果物が出てきたことがあった。
それがこの子たちである。
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