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7月から中国各銀行が休眠口座を一掃整理

中国工商銀行(ICBC)によると、2021年7月より長期間使用されていない個人銀行口座(デビットカードや普通預金通帳)の一掃整理を実施し、整理対象の口座に対して一部の金融サービス機能を制限するという発表がありました。

今年だけでも、建設銀行、農業銀行、光大銀行、中信銀行、平安銀行などの銀行が個人口座の整理を実施しています。

各銀行が休眠口座を整理し始めている理由とは?

中央銀行が発表した2021年第1四半期の決済システム運用概況によると、中国の国民1人当たりの銀行口座保有数は9.05、国民1人当たりの銀行カード保有数は6.40となっています。 複数の銀行カードを持つ人が多数見受けられますが、実際には普段使用するカード以外は「休眠口座」になっています。

数年前には新規開設の場合は1銀行1口座までと変更がありました。

カードを多数持っていると管理が難しい上、管理を徹底しないと盗難や売買、個人情報の流出、犯罪者による通信網の不正利用などのリスクも高まります。

消費者金融の専門家である蘇暁瑞氏は、「各銀行が休眠口座の一層に着手している理由は、休眠を断ち切ることで通信ネットワークや国境を越えたギャンブルなどの新しいタイプの違法犯罪を追いかけ、阻止することができる」と述べています。

銀行の廃棄基準は様々

銀行によって、「休眠口座」の処分方法や処理期間、対象範囲などが異なることに注意が必要です。

例えば、ICBCの銀行カードは、3つの条件を満たせば、整理の対象に含まれます。

1.2021年6月30日時点で、3年以上連続して(3年を含む)ユーザー主導型の取引が発生していないこと。
2.口座残高がゼロの場合
3.クレジットカードや個人ローンの返済などの回収・支払契約を結んでいない口座(デビットカードや普通預金通帳)

具体的にどう整理されるのか?

例えば、ICBCは有効期限内にアクティベートしない場合、口座機能をカウンター業務以外のサービスのみに限定し、受取可能支払い不可にするという処置を行っています。

また百信銀行は、アカウントの停止(受取可能支払い不可の状態)、アカウントの削除など措置をとるそうです。

口座整理対象でも使い続けたい場合は?

多くの銀行は、2021年6月30日までに口座取引(預金・引き出し、外貨送金・入金、振替、消費、請求書の支払いを含み、利息の決済、照会、裁判上の凍結、裁判上の差押えなどの顧客主導ではない口座取引を除く)をすることで、口座が有効になったとみなされることを発表しています。

また、6月30日までに営業拠点の窓口で、口座状況を確認し、使用していない口座を解約することができます。

もう7月になってしまったので、中国に銀行口座を残している方は各銀行の対処についてチェックすることをおすすめします。

出典:重要提醒!你的这些银行卡将被强制注销
https://zx.sina.cn/2021-06-30/zx-ikqcfnca4185869.d.html

ライター:タカハシヒロミ
2000年より上海在住、趣味は空手とダイビング。海水魚のブログも運営。

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