いま上海市民は団長なしでは生きていけない!
2022年4月11日より、14日間新型コロナ感染症陽性感染者が出なかった小区などは、同じ街道内での移動を許可されました。しかし、陽性感染者が出れば翌日にはまた封鎖となる場合もあるので、迂闊に外に出ないほうが良い状況です。
地域によっては数回各区政府等からの配給があったようですが、配給は地域差が有りまだ1回しか配給が来ていない地域もあります。
今回の上海のコロナ蔓延は配達員による拡散も原因の一つと言われており、なるべく個人購入を減らし、各居住小区で共同購入が行われています。
団長職はボランティア
その共同購入を仕切るのが団長なのです。
もはや、現在の上海は団長無しでは生活できないと言っても過言では有りません。全上海市民が最も尊敬する人は団長なのです。
団長をネタにした歌がオンラインでシェアされていたり、団長を題材にした映画を制作するべきだ!などという声がネットで騒がれています。
団長の心得
団長は主にグループチャットで、共同購入できるものをシェアし、購入希望者を募り、最低購入数に達したら一括購入して、購入者リストを作り、更にそれを希望者に分け、きちんと受け取ったかを確認するという仕事を行います。
中国の人はタバコがほしい、コーラが飲みたいなど思ったことは何でもグループチャットに投稿してくるので、団長は本当に大変です。
団長の心得1:共同購入前にきちんと決まりを説明
下記の例のような決まりを明確にしておく必要があります。
共同購入のグループを作る人が責任を負う。
生活必需品以外は共同購入しない。
流通の負担を軽減し、商品の配送の安全性と効率性を確保する。
1つの製品で1つの共同購入、共同購入前に物流支援があることを確認。
屋外で仕分け作業を行うボランティアに防護服や消毒液等を使用するように伝える。室内での仕分けは行わない。
共同購入を乱立しないようにする。
団長の心得2:全体通知で重要事項を知らせる
グループチャットでは常に誰かが、共同購入したものはいつ届くか、共同購入リンクはどこなのか、最低購入数まであといくつか、その他雑談などいろいろな会話が飛び交い、全て見ていると仕事も手につかず頭が痛くなるほどです。
様々な会話が飛び交うグループチャットで、団長は全体通知で重要事項を知らせる必要があります。
団長の心得3:共同購入先を見つけてくる
団長は住民の要求に沿った品物を安心して購入できるところから共同購入先を見つけてこなければなりません。
上海市や区政府がシェアしている共同購入先の情報もありますが、いつもどこから団長は共同購入先を見つけてきているのか、本当に頭が下がります。
団長の心得4:共同購入の全工程を管理
サプライヤーの確認、共同購入リンクの確認、物流の確認、共同購入非成立時の返金、商品到着後の仕分けなどなど、全て団長が担当します。仕分けは他のボランティアの人がお手伝いする場合も。
団長の心得5:届いた物資の消毒
届いた物資は全て消毒してから仕分け。
筆者の小区は幸いにもお医者さんが住んでいてボランティアへ防護服の提供や消毒液の共同購入があり、届いた物資は団長が消毒してくださっています。
団長になる人はマネジメント能力が必要
団長は一連の共同購入の管理を担うので、マネジメント能力に長けた人が向いています。
筆者の小区でも、数人が団長として様々な共同購入の話を持ってきてくれます。
こうしてまとめますと団長の仕事量は多く、仕事しながら片手間ではできなそうですし、本当に大変です。
小区が開放されたあかつきには、団長のねぎらいと共に小区全体で打ち上げにでも行きたい気分です。
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