電気のおはなしその1・電気の正体はなんなのか
電気の勉強を始めるとき、一番最初に出てくるのは「オームの法則」ではないでしょうか。あるいは、ある程度高度なレベル(高校とか大学とか)であれば、電磁気学の「クーロンの法則」から始まるかもしれません。
しかし、ここで質問します。
電気の正体は電流…いや、電圧かな?じゃあ電流って何だろう?あ、電子っていうのがあったな。電子って何? ・・・。
そう、電気の正体は電子です。電子が電線の中などを移動している状態を電流と呼んでいます。
では電子とは何なのか?それは、
なのですね。
「電気の性質」って何かと言いますと、これが電磁気学のスタート地点となるクーロンの法則です。クーロンの法則っていうのは、
って法則で、クーロンという科学者が実験を重ねた末に発見したものです。
実はこれは、磁石と全く同じ性質なのです。磁石だってN極どうし、またはS極どうしを近づけると反発し、距離を近づければ近づけるほど急に力が強くなることは知っているかと思います。電子は目に見えませんが、磁石は目に見えますから、磁石に例えて考えると分りやすいですね。
では、そういう性質を持っている電子が何故存在しているか?これは、人間の科学では分かっていませんから、とりあえず「世界はそういうものだ」と思ってもらえればいいでしょう。
さて、ここまでのおさらいです。電気の正体は電子で、電子が移動している現象を電流と呼ぶ。電子は電気の性質と質量をもっている粒。電気の性質は、磁石の性質とよく似ていて、近づけあうほど急に力が強くなる。
そう、これまで「電気の勉強」といえば、まずオームの法則として電圧・電流・抵抗が出てきて、抵抗の直列とか並列の計算をして、そして交流が出てきて、コイルとかコンデンサーとかが出てきて、三相交流とか力率が出てきて、ベクトルが出t
となって投げ出すっていうのが良くある話でした。何故そうなるかというと、そういった理論の根底にある暗黙のいろんなことが省略され過ぎているからだと思うんですね。
私がここまで書いた中でも、「質量」とか「力」って何なのかについて、ぜんぜん触れてきませんでした。でも、電流というのは電子の流れですから、電子そのものが持つ性質の理解抜きにしては語ることはできないのです。
というわけで今回はこの辺にして、次は「電子って何なのか」について書いていきたいと思っています。力とか質量とかについても話していくよ!
以上。