電験3種基礎講座
まずはサンプル動画を最初に置いておきます。
実際の総再生時間数は9時間29分40秒です。
このビデオ講座を作成した経緯について
私は現在、東京都立多摩職業能力開発センター府中校、東京都立多摩職業能力開発センター八王子校の両校にて電験3種入門講座を担当しています。2024年度は、
2024年6月9日・16日・23日(府中校)
2024年11月9日・16日・23日(府中校)
2025年1月12日・19日・26日(八王子校)
の日程が予定されています。
電験3種の国家試験は、理論・電力・機械・法規の4科目が出題されますが、それなりに難しい電気理論を理解していなければ合格できません。そこで、本格的な勉強に入る前の「前座」として、基本的な電気数学や計算方法などを学ぶ、というのが主眼となっています。
さて、「基本的な電気数学や計算方法」と書きましたが、このあたり結構誤解されていることが多いように思います。曰く、「電験3種は、難しい公式を100個以上暗記しなければいけない」とか、「微分や積分などの高等数学を知らないと合格できない」「複雑な三角関数やベクトル計算が必要」「複素数を使いこなせないと絶対無理」など、とにかく数学が超難しい!という印象を持たれる方が一定数いらっしゃるようなのです。
しかし、電験3種に必要なのは高等数学ではありません。現に、電験3種の試験レベルは工業高校電気科卒業程度に設定されていますので、微分・積分の計算は出題されませんし、三角関数の複雑な展開も不要です。必要なのは、電気物理の基本がきちんと理解できているかどうかであって、この電気物理の基本さえ正しく理解していれば、そのまま電験2種の勉強にもスムーズに入っていけるようになっています。
そこで、上記職業訓練校にて電験3種入門講座を担当する機会を頂きましたので、「単なる数学の練習ではなく、根本的な電気物理を理解する」ことを目標として教材を考えて開講してきたところ、幸いにも多くの方から御好評を頂くことができました。残念ながら職業訓練校では人数や時間に制限があるため(もっとも、対面なので直接受講生から質問を頂いてその場で回答することができる、という大きな利点があるのですが)さらに内容を充実させたうえ、ビデオでの解説を付けて講座として世に出してみようと思い立ちました。
講座が想定する対象者
電験3種の勉強を始めたいが、やるなら基本から理解を進めたい方
電験3種の勉強を始めてみたが、交流回路あたりで挫折した方
電場や磁場、電位の概念について、どう頑張っても理解できない方
工学部や理工学部で、電磁気学や電気回路学が分からず悩んでいる方
エネルギー管理士や電験2種の取得を目指している方
…あたりを想定しています。
講座の内容をくわしく
本講座では筆者がオリジナルの教材を作成し、それをベースにして解説を行う形を取っています。全部で200枚と多いですがPDFでダウンロード可能ですので、その気になればプリントアウトして自分で書き込みなどしながら復習することもできます。
「入門」をどの程度までの内容に収めるか考えたのですが、中身を濃くしていくほど、最終的には法規を除く試験全科目の内容になってしまいますので、試験科目のうち最も土台である理論の勉強に入るにあたり、前知識として知っておくとよい内容までということにしました。その結果、講座内容の目次としては、概ね次のような感じになりました。
電験とは何か
電験3種受験のために必要な知識
電験2種一次試験のために必要な知識
科目ごとの出題傾向
知識問題の勉強方法
計算問題の勉強方法
できるだけ楽に(?)電験に合格する方法
電験3種・科目ごとの勉強順序
電気物理の基本
電気の正体とは
原子はどこにある?
人体の「電線」である神経細胞
「電流が流れる」ということ
電子の性質
力学の基本
質量とは
運動方程式
加速度・質量の基準
力の伝わりかた
力の合成
ベクトルとスカラー
ベクトルの和と差
万有引力と重力場
重力質量と慣性質量
電気の勉強で特に必要な力学の知識
クーロン力
電場の定義
磁場の定義
電流と仕事
力学的な仕事の定義
仕事を求める計算
電界によって電子を移動させる仕事の値
電圧(電位)の意味合い
電流によって発生する磁場
磁場と磁束密度の関係
オームの法則
抵抗の直列接続
抵抗の並列接続
抵抗値と電気伝導力
抵抗の並列接続の公式が意味するもの
過去問を用いた例題解説
直列回路・並列回路の鉄則
線形回路
過去問を用いた例題解説
抵抗器で消費される電力
SI基本単位とSI組立単位
キルヒホッフの法則
交流の電気
直流と交流の定義
交流波形の例
フーリエ級数展開
フーリエ級数の定義
三角関数の定義
直角三角形はどこから出てきたか
sin波形の求め方
覚えておくべき直角三角形
sin・cos関数の表現方法
sinとcosの相互変換
交流電気の性質
周波数と角周波数
交流が難しい理由
複数の波形間の位相差①抵抗
複数の波形間の位相差②コイル
複数の波形間の位相差③コンデンサ
位相差の表現方法
位相差の表現例①抵抗
位相差の表現例②コイル
位相差の表現例③コンデンサ
交流のベクトルと複素数
虚数単位jの性質
虚数単位jを利用した電圧・電流の表現
複素数
複素数の「絶対値」
複素数の計算例
複素数のフェーザ表示
立体角
立体角の定義
ガウスの発散定理
終わりに
なお、次の内容も職業訓練校の講座では話すことがあるのですが、今回の講座には含まないことにします。理由は、理論や機械などの科目で話す内容なので、そちらの講座に回すからです。(これらも入れてしまうと収拾がつかなくなってしまう…)
コイルの基本性質
コンデンサの基本性質
電圧や電流のベクトル計算
タンスのまとめ
RLC回路の性質
有効電力・無効電力・皮相電力
力率計算
直列共振回路
並列共振回路
コンデンサの静電エネルギー
コイルの磁気エネルギー
三相交流の性質
三相Y結線
三相Δ結線
三相交流のベクトル計算
Y-Δ変換
同期インピーダンスと短絡比
単巻変圧器の性質
ブロック線図の計算方法
オペアンプ回路
クリッパ回路の特性
半導体の性質
P型半導体・N型半導体
磁気回路の基本
電磁誘導の法則
フレミングの右手の法則と左手の法則
直流機・誘導機・同期機の基本構成
入手方法
「続きをみるには」の先に、
解説資料(200ページのPDFファイル)
Youtubeにリンクした動画
を置いておきます。noteのページからそのまま再生できるはずです。
なお、Youtube動画は非公開アドレスになっていますので、URLが漏洩してしまうと第三者から閲覧可能となってしまいます。購入いただいた方は何度でも視聴可能ですが、URLを他者に伝えたり、ダウンロード・保存したものを第三者に提供することは禁止といたします。
その他、利用に関する規定はこちらを必ずご覧ください。
価格設定には悩みました。当初、時間単価@5000×時間数で見積もろうとしたのですが、そうすると\47500と高価になってしまいますし、この先に制作する予定の理論・電力・機械・法規の講座まで含めると総額20万30万となってしまいます。それでは幾らなんでも高過ぎるので、試験4科目と合わせた総合計で10万以内に収まりそうな額としました。
さてどうしようかと思い、\47500を「半値八掛け二割引」してみたところ\15200となったので、丁度キリのいい\15000という設定にしてみました。
今後、理論・電力・機械・法規の動画も作っていく予定ですが、これを書いている今現在、理論の資料が380ページを超えています…
値付けについては全科目揃ったところで改めて見直す積もりです。
「お値段以上、〇トリ」というCMがありますが、金額以上の価値は提供できているのではないかと思っています…。
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