映画「ハッチング 孵化」
2021年製作のフィンランド映画「ハッチング 孵化」を紹介します。
この映画の年齢制限は、PG12です。飛び抜けて怖いシーンがあるわけではないのですが、耽美系グロが苦手な人は気をつけてくださいね。
この映画のヒロインは、12歳の少女ティンヤです。建築家の父親、教育熱心な母親、利発でヤンチャな弟の4人家族で、まるで絵に描いたような理想的な家族でした。
ティンヤの母親の趣味は、幸せな家族の姿を動画配信することです。自己中心的な母親に家族はいつも振り回されていました。体操教室に通っているティンヤは、幸せな家族の演出のため、友だちと遊ぶ時間を削って猛練習しなければなりません。大会優勝はティンヤの目標であり、母親の長年の夢でもありました。
ある日、思いがけない来客がありました。それは一羽のカラス。
母親はにこやかに笑いながら、カラスの首を捻って殺しました。そして、カラスの死骸はゴミ箱に捨てられます。
数日後、自宅近くの森の中で、ティンヤは小さな卵を拾って持ち帰りました。あのとき、卵を拾わなければよかったのに!
後悔しても、もう遅い。卵はグングン大きくなりました。ちょっと大き過ぎる。その卵は絶対早く捨てた方がいいよ。
やがて、その大きな卵から不気味な雛が孵りました。雛はティンヤを親鳥だと勘違いしています。もうそのあたりでやめておけばよかったのですが、ティンヤは愛情をこめて大切に雛を育てることにしました。
このあとは映画を見てほしいのですが、雛が成長するにつれて、幸せな家族が急速に壊れていきました。
怪鳥も怖いけれど、家庭が壊れていくのに相変わらず幸せな家族の姿を動画配信することにこだわる母親が怖い。幸せへの執着は、ほどほどに。
この映画にもし興味がありましたら、ぜひご覧になってください。
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