何よこの気候!ほとんど夏じゃない!……先生、俺まだ『夏休み』やれます!!!

ごきげんよう。紐がついていないイヤホン、かっこいいですよね。
今でこそ当たり前の紐のないイヤホンですが、出始めの頃はなんてすごいものがあるんだ!未来が来た!という気分になったものです。喩えるなら、WiiがWiiUになった時ぐらい衝撃的です。そうして今日、紐のないイヤホンはすっかりスタンダードになっています。他方WiiUはというと、いまいち売り上げが伸びずにいつの間にか姿を消してしまいました。

しかしながら、2024年9月30日現在、私はというと、紐のあるイヤホンのみを愛用している状況です。「愛用している」ですから、紐のないやつも所持、使用はしています。大麻なら一発で逮捕です。
所持、使用こそしているとはいえ、日常的には使用しておらず、基本的に埃をかぶった状態で放置されています。一体、なぜなのでしょうか。

ここで、紐のあるイヤホンと紐のないイヤホンについて改めて説明をしておきます。紐のあるイヤホンには紐があり、紐のないイヤホンには紐がないんです。
殺すぞ、という意見の方もいるかもしれませんが、これがすべての違いの根源にして本質です。一応詳しく説明しておくと、紐のあるイヤホンは紐から給電するため使用中は携帯を充電できない、紐のないイヤホンは充電忘れのリスクがあり、いちいちブルートゥース接続をする必要がある、というのがそれぞれの欠点といえると思います。デメリットだけを見ると紐のあるイヤホンに軍配が上がるのもおかしくないように見えますが、紐のないイヤホンには圧倒的な利便性とスタイリッシュさがあります。紐がないことで携帯を好きなところに入れておくことができ、また鞄の中で絡まる心配もありません。そして何より、紐のあるイヤホンの紐がぷらーんと垂れ下がっているのはどこかだらしなく見える気がします。総合的に見て、世間の紐のないイヤホン人気は当然のことと言えるでしょう。

では、なぜこれだけ雌雄が決しているかに見えるイヤホンの紐論争を経てもなお私は紐の呪縛から逃れられないのでしょうか?
ここからは完全な私見になるのですが、イヤホンの紐というのは「信頼」そのものなのではないか、と思うのです。
イヤホンの紐はこれまで携帯内の音楽データと私たちを繋いでくれていた存在、イヤホンのイヤホンたる部分だったわけです。そんな紐がある日突然姿を消した。変わり果てたイヤホンをあなたは変わらず信頼できますか?という話です。

「何よこの水着、ほとんど紐じゃない!」という台詞があります。一般的には、紐だけで局部を隠すことの頼りなさの文脈で解釈されることが多いですが、裏を返せば紐というのは局部を隠すことすらもできる、とも解釈できます。これが信頼でなくて何だというのでしょう。

……夏休みも最終日に、私は何を力説しているんだ?

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