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数字に強くなりたい夜

少し涼みに外へ出ないか
家の中は風通しがいいかい?

ぼくは
少し外へ出て
分別しきれなくなった頭の中を
整理してこよう

そこの帽子をとってくれない?
これを被るのが
好きなんだ

外へ出るときは
被ると決めているんだ
この緑の帽子は僕を落ち着かせる
自由を手に入れた上で
決まったことをやるのは
まったく
楽しいね




君も
来る気になったの


どうぞ
ご一緒しましょう


ねえ、、
ぼくのことについてなんだけど、
いくつか数字が並んでいるだけで
途方にくれることがあるんだ
例えばさ

夜空に見えている
あの星は
何十億光年前に爆発した

いいね、やスキの数が
何千、何万だった

ワクチンを打ったら
抽選で
何億円が当たるよ

そういう言葉にでくわしたとき




その数字を
どうイメージしていいか
わからなくて
途方にくれるんだ


うわっっとまず
驚いたのを覚えている
へえーーーすごい
で?
いったい
何桁くらいなら
きちんと理解できるんだろう
なんだか
わからないものに
踊らされるような
感覚が
ぼくをむずむずさせる

夕焼けの光が織りなす
美しい空色の変化を
ひとつずつ
実況することが
不可能なように

そのとんでもなく大きな数字のかたまりは
ぼくにとって切り取ることも
分別することもできないものだ


夕焼けを見たぼくの
心の変化などは
さらに
目まぐるしすぎて

それが
真っ暗な世界へと繋がる前の
ほんの少しの瞬間に起きたことだとは
信じられないほどだ

こうやって言葉少なに
君に伝えてみたけれど
君は
実際に
その夕焼けを見たわけじゃない
分かった顔しなくていいんだよ



知るわけないだろ
責めているんじゃなくてさ

さっきのことなのに
ぼくだってもう
忘れそうだよ


それぞれ同じものを見ても

分けられないから
分からない
細かくすればするほど
違うな、わかりあえない


世の中はそんなふうだから
数字で表して
分かろうとする



知らなくていいよね
たぶん

星がなぜ爆発したのか
スキが集まるとどうなるのか
数字を使いこなせると
物知りになったような気にはなる

でも
なんだか
チンプンカンプンさ
だって
本当なの?
ときかれたときに
どうやったら本当か証明する方法を
伝えられないんだもの


すごい遠くが見える
天体望遠鏡があったとしても
その仕組みはわからないし

そこまで旅をするには
何十億光年もかかるんだろう

いくら旅好きなぼくだって
遠慮したいよ
君と遊べなくなるじゃない



もしスキが集まったりしたら
そちらへのご訪問に夢中になって
忙しくて
書けなくなるかもしれないな


気軽に僕に会いに来てもらえるよう
頼んでおくことにしよう
いつか
マガジンにしてねって。




せいぜい
この身の丈ほどの
美味しいチキンを買えたら
幸せだ

チーズケーキを
分量を少し計り間違えて
失敗しても美味しいとか言えていたら

好きなことをして時間も忘れて
没頭していたら
ちょっと変なやつだけど
幸せオーラが出ているはず


君の名前と誕生日を
忘れない程度にやれていたら
本当に
ラッキーだと思う
君もぼくも


あ、
カタツムリかい
光のすじがキレイだ
続いているね
足跡

何センチってはなしじやないよ


でんでんむし
でん、でも
でんでんでんでもなく
でんが2





2回目のワクチンの後は確かに
微熱と倦怠感があった
ベッドがあれば
横になって
一日寝転んで過ごしたい感じだった

これが抗体反応か、
喉痛や鼻詰まりなどはないから
風邪を引いたわけではない
発症したというのではない

感染が
起きて
免疫が
働いている

ぼくのからだごと
工場になった
ポッポポッポいっていた



仮の感染を起こした結果
90%以上に抗体価が上がった、
であろう


プラセボや
軽症者に比較して
かかりにくくなったのだ
かかっても軽症ですむのだ

重症病棟の必要性が減ったな

重症になるかもしれない人に
感染させなくて済むんだな



たぶん

何ヶ月間かは
大丈夫なんだ



数字に置き換えると胡散臭いが

星の何億光年よりもずっと
小さな短い時間なはずだ

一度でもスキしてもらったら
ウキウキと意欲が湧く

何億円か当たったら、という
夢で
お茶を飲みたい

君と
年中
365日


寝る時間だ
早起きなんだろう
明日も

ぼくも

4時54分頃に起きるよ

一緒に歩いてくれてありがとう


やれやれ
少し数字に強くなったみたいだ
おやすみなさい



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