ウォーレン・バフェットが3,250億ドル超の現金を保持、バークシャー・ハサウェイはApple株の売却を継続
ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが、Apple株の売却を進め、現在約3,250億ドルもの現金を保持していることが話題になっています。Appleとバンク・オブ・アメリカの株式を売却し、さらに大規模な買収の機会を見送っている現状に対して、投資家からは疑問や関心が寄せられています。本記事では、バフェットの投資判断の背景や今後の展望について詳しく見ていきます。
バークシャー・ハサウェイが保持する現金の現状
バフェットは今年、Appleやバンク・オブ・アメリカの株式を大量に売却し続け、その結果、バークシャー・ハサウェイは3,250億ドル以上の現金を保有するに至っています。多くの株式を手放しつつも、依然としてApple株は同社の最大の投資先であることに変わりありません。
Apple株売却の理由
バフェットがApple株を売却している理由の一つには、将来的な税率の上昇が影響しているとされています。増税の可能性を考慮し、今のうちに利益を確定しておく判断を下した可能性があります。
バフェットの慎重な姿勢と投資家の疑問
バークシャーは今年の第3四半期も大規模な自社株買いを実施しておらず、投資家からは「なぜバフェットはこれほどの現金を積み上げ続けるのか」という疑問が浮上しています。CFRAリサーチのキャシー・サイファートは、この現金の増加は今後の経済や市場に対する悲観的な見方を示しているのではないかと指摘しています。
チャーリー・マンガーの影響
さらに、Apple株の売却が始まったのは、副会長で長年のパートナーであったチャーリー・マンガーの死後である点にも注目が集まっています。マンガーが存命であれば、バフェットはここまで積極的に売却しなかった可能性もあります。
収益の現状と注目すべき点
バークシャーの第3四半期の利益は、投資収益が押し上げ要因となり、前年同期のマイナスから大きく改善しました。同社の総利益は260億ドル超に達しましたが、バフェットは投資ではなく実際の事業運営から得られる収益に注目するよう推奨しています。実際、バークシャーの営業利益は昨年比で約6%の減少となり、実質的なビジネスの健全性に焦点が当てられるべきとされています。
営業利益の動向
バークシャーの営業利益は前年同期に比べやや減少しましたが、バフェットの視点からは、こうした数字こそが同社の業績の実態を反映していると言えるでしょう。
まとめ
ウォーレン・バフェットとバークシャー・ハサウェイの動向は、今後の経済状況を見据えた慎重な姿勢と、現金保有の強化によるリスクヘッジの戦略が垣間見えます。Apple株の売却が何を意味するのか、そして現金の使い道が今後どのように変化するのかに注目が集まります。
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