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米国株の暗い未来?長期停滞の可能性を探る

米国株はこれから長期停滞する可能性が高いと、ゴールドマンサックスが警告しています。S&P500などの米国株指数は過去10年間で大きく成長してきましたが、今後の10年ではそうはいかないかもしれません。今回は、なぜ米国株が低迷する可能性があるのか、その背景と理由についてわかりやすく解説していきます。


米国株の長期停滞が予測される3つの理由

1. 株式バリュエーションが歴史的に高い

米国株のバリュエーションは現在、非常に高い水準にあります。特に「Cape」と呼ばれる指標が38倍に達しており、これは90年代のITバブルに匹敵する水準です。過去、バリュエーションが高い時期には、その後長期にわたる停滞が訪れることが多く、今回も同様のリスクが懸念されています。

*Capeは「株価が今の利益に対して、歴史的に見て高いか低いか」を判断するための指標です。

2. 市場の集中度が高すぎる

現在、S&P500の時価総額の35%を「マグニフィセント7」と呼ばれる7つの巨大企業が占めています。市場が一部の巨大企業に依存しすぎると、その企業が成長を鈍化させた場合、指数全体のパフォーマンスにも悪影響が及ぶ可能性があります。過去の例からも、このような市場集中が高まった時期には、後に停滞が訪れることが多いです。

3. 長期金利の上昇

米国の長期金利は、1987年から続いた下落トレンドを2022年にブレイクし、上昇基調に入った可能性があります。歴史的に、長期金利の上昇は経済成長を鈍化させ、株式のバリュエーションを押し下げる傾向があります。これにより、今後10年間、米国経済は頻繁に景気後退を繰り返し、株価も低迷する可能性が高いと予想されています。

投資家視点で捉えるポイント

配当再投資の重要性

長期停滞が予想される中でも、積み立て投資と配当再投資を続けることは重要です。停滞している間に株価が下がっても、積み立てを続けることで次の景気拡大局面で大きなリターンを得られる可能性があります。

米国株以外の投資先の検討

もし米国株が長期的に停滞する場合、他の投資対象に目を向けるのも一つの手です。ゴールドや新興国株などは、米国株が低迷する時期でも魅力的な投資先となり得ます。分散投資を行い、リスクを分散させることが求められます。

短期的には株高も

ゴールドマンサックスは、S&P500が短期的にはさらに上昇し、年末までに高値を更新する可能性があると予想しています。ただし、これはあくまで短期的な予測であり、長期的には停滞するリスクを見逃してはいけません。


まとめ

米国株が長期停滞局面を迎える可能性が高い理由として、株式のバリュエーションの高さ、市場の集中度合、長期金利の上昇が挙げられます。しかし、こうした停滞局面でも積み立て投資を続けることが将来的なリターンに繋がる可能性が高いです。また、米国株以外の投資対象を検討することも、リスク分散として有効です。短期的には株高が続くかもしれませんが、長期的な視点を持ちつつ慎重に投資を進めましょう。

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