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JPモルガン、予想外の収益増加と経済リスクへの懸念


はじめに

米銀大手JPモルガン・チェースは、第3四半期(7-9月)の決算で予想を上回る業績を発表しました。純金利収入(NII)の増加や投資銀行業務の好調な収益が特筆される一方で、ジェイミー・ダイモンCEOは地政学的リスクと経済問題に対する懸念も示しました。

純金利収入が予想外の増加

  • JPモルガンの第3四半期の純金利収入は234億ドル(約3兆5000億円)で、前年同期比3%増となり、アナリストの予想を上回りました。米国の利下げによる融資収益減少の懸念がある中でも好調を維持しました。

  • 同社は通期の純金利収入見通しを925億ドルに引き上げ、以前の910億ドルから上方修正しました。

投資銀行業務と株式トレーディングが好調

  • 投資銀行業務の手数料収入は31%増と、アナリスト予想の16%増を大きく上回りました。

  • 株式トレーディング収入も27%増加し、投資部門の堅調なパフォーマンスが業績を押し上げました。

経費と貸倒引当金の状況

  • 金利外費用は4%増の226億ドルとなり、アナリスト予想の5%増を下回りました。通期の調整後経費見通しは915億ドルに引き下げられました。

  • 貸倒引当金は31億1000万ドルで、消費者部門を中心にクレジットカード関連の引当金積み増しが主な要因です。

ダイモンCEOの経済見通しと懸念

  • ジェイミー・ダイモンCEOは、インフレ鈍化と米経済の堅調さを認めながらも、多額の財政赤字、インフラの改善の必要性、世界貿易の再編などの重大な問題が残っていると指摘しました。

  • また、地政学的リスクに関して「状況は危険で悪化している」と述べ、その影響が経済だけでなく、歴史の方向性にも及ぶ可能性があると警鐘を鳴らしました。

まとめ

JPモルガンは第3四半期で堅調な収益を記録し、通期見通しも引き上げましたが、ダイモンCEOは経済や地政学的リスクに対する懸念を強調しました。今後も経済の先行きや国際情勢の変化に注目が集まります。

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