米国企業決算速報:フィリップス66、ファイザー、マクドナルド、ペイパル、ロイヤルカリビアン・クルーズ
米国の主要企業による2024年第3四半期の決算が発表されました。フィリップス66、ファイザー、マクドナルド、ペイパル、ロイヤルカリビアン・クルーズといった注目の企業が業績を報告しています。ここではそれぞれの業績ハイライトと投資家視点で注目すべきポイントを解説します。
フィリップス66 (PSX)
フィリップス66の第3四半期は減収・最終減益の結果となりました。主にエネルギー市場の変動が影響したと考えられます。
業績ハイライト
売上高: 361億ドル(前年同期比10.3%減)
純利益: 3億4600万ドル(前年同期比83.5%減)
EPS: 0.83ドル(前年同期4.69ドル)
ファイザー (PFE)
ファイザーは増収・最終黒字転換を達成。好調な業績と共に四半期配当の実施も発表されました。
業績ハイライト
売上高: 177億ドル(前年同期比33.8%増)
純利益: 44億6500万ドルの黒字転換(前年同期は23億8200万ドルの赤字)
EPS: 0.78ドル(前年同期0.42ドルの赤字)
四半期配当: 1.26ドル(前年同期は無配)
マクドナルド (MCD)
マクドナルドは増収を報告する一方で、営業利益はやや減少しました。配当も前年同期より増配しています。
業績ハイライト
売上高: 68億7300万ドル(前年同期比2.7%増)
営業利益: 31億8800万ドル(前年同期比0.6%減)
営業利益率: 46.4%(前年同期47.9%)
EPS: 3.13ドル(前年同期3.17ドル)
四半期配当: 1.67ドル(前年同期より0.15ドル増配)
ペイパル (PYPL)
ペイパルは増収と営業増益を記録しました。営業利益率も前年同期より向上し、順調な業績を報告しています。
業績ハイライト
売上高: 78億4700万ドル(前年同期比5.8%増)
営業利益: 13億9100万ドル(前年同期比19.1%増)
営業利益率: 17.7%(前年同期15.7%)
EPS: 0.99ドル(前年同期0.93ドル)
ロイヤルカリビアンクルーズ (RCL)
ロイヤルカリビアン・クルーズは、好調な観光需要に支えられ増収増益を達成しました。営業利益率も大幅に改善しています。
業績ハイライト
売上高: 48億8600万ドル(前年同期比17.4%増)
営業利益: 16億3400万ドル(前年同期比29.2%増)
営業利益率: 33.4%(前年同期30.4%)
EPS: 4.22ドル(前年同期3.58ドル)
投資家視点で捉えるポイント
フィリップス66の苦戦とエネルギーセクター
フィリップス66の売上減少はエネルギー市場の停滞を反映しており、他のエネルギー企業にも影響が及ぶ可能性があります。エネルギー市場全体の不確実性が続く中、同セクターのポジションを再検討する投資家も多いでしょう。
ファイザーの配当と収益増加
ファイザーは黒字転換に成功し、配当も実施。安定した配当を期待する長期投資家にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。医薬品市場の成長トレンドが続く中、ヘルスケアセクターに対する期待も増しています。
マクドナルドの収益圧迫要因
マクドナルドは増収を報告しましたが、コストの増加などにより営業利益がやや減少。配当は増加していますが、収益圧迫要因が今後の成長にどのような影響を与えるか注目です。
ペイパルの利益率向上
ペイパルは営業利益率の向上が顕著であり、オンライン決済の需要が増加している現状を反映しています。デジタル決済市場の成長を背景に、今後も収益拡大が見込まれます。
ロイヤルカリビアンの観光需要
観光需要が好調なロイヤルカリビアン・クルーズは、増収増益の結果を出しています。景気回復に伴う観光需要の増加が追い風となっており、引き続き好調な業績を期待できます。
まとめ
第3四半期は、セクターごとに異なる業績が明らかになりました。エネルギーや消費財セクターは厳しい局面も見られましたが、医薬品や観光セクターは良好な結果を示しています。