みんなで協力して、より良い味スタに!
16年ぶりにJ1に復帰し、9節を消化した時点で1勝2敗6分け・勝ち点9で15位につけている東京ヴェルディ。J1に復帰した事で、専門番組が放送されたり、様々なメディアに取り上げられるなど、注目度は全くJ2時代とは異なっている。ヴェルディOBのご歴々も、メディアに数多く登場している状態である。
集客に関しても、上記図の通り5試合をホームで開催(うち開幕戦は国立競技場での開催)し、J1における均入場者数では過去最多だった2001年(19,224人)を上回っている状況である。平日開催となった第5節の京都サンガ戦でも1万人を超えるなど、J2時代では考えられなかった程、集客には成功していると言えよう。2024/4/13に開催された第8節「東京ダービー」では、両チームのゴール裏が売切となっており、3万人以上の集客となった。非常に喜ばしい事である。
その一方で、特にゴール裏を中心に、新たな課題が出始めているのも確かである。
大前提として、「みんなが楽しいスタジアム」というスローガンがクラブの方針であるという事を全員が認識する必要があるが、どのような課題が主にX上で挙がっており、どう解決すべきかを探っていこう。
ゴミの放置
ゴミはゴミ箱へ。普通のことであるが、観客数の増加と共に、座席でのゴミの放置が散見されるようになった。こちらについては、観客のリテラシーにゆだねるしか無いのが正直なところ。しかし常設のゴミ箱の他に、団体が任意で設置している簡易的なゴミ入れもあり、何故こちらも利用しないのかは不思議でしようがない。
旗
旗については、オフィシャルで販売しているLフラッグ等の他に、サポーターが個人で作成している中旗がある。スタンド前方で振られている大旗についてはクラブの承認が必要だが、中旗よりも小さいサイズの旗については、承認不要で誰でも振る事ができる。
旗については、「顔に当たって危ない」「試合の肝心な部分が見えない」等の課題が挙がっているが、ケガの恐れのある旗振りについては、中旗については、当たると危ない大きさであり、振る方がきちんと気をつけながら振っているのは理解できる。Lフラッグ以下の旗については、子供が振る際に大人が管理もしくは注意をする、同様のケースになった際に忠告する等の手段しか考えられない為、どうするべきという回答は避けたい。課題の中で最もどうするべきかに悩むところではあるが、振る方々が周囲に気を配る事ができれば回避できる課題である。
「試合の肝心な部分が見えない」という点については、主に中旗によるものと推測する。確かに見えづらいと感じる時もあるが、中旗を振るタイミングは試合中のごく一部のタイミングに限られているので、試合全体が見づらいという事にはなり得ない。
席に座れない
こちらも主にJ1に復帰してから挙がってきた課題であるが、試合開始間際に来られる観客が席に座れないという課題がある。J2時代のそれとは大きく異なり、まず1F席でも満席になる事はほぼ無かった。それ故に、ひとりで複数の座席を荷物置き場等の用途により確保する事が当たり前のようになっていた。
座席に座れないという事が露見されたのが、2023シーズン最終節の大宮戦と言えよう。アウェイでの開催となったが、ゴール裏が自由席という事もあり、試合開始30分前ごろに来場した観客は座る座席が無く、最上段での立ち見(おそらく認められていない)を余儀なくされていた。
こちらについては、第8節の「東京ダービー」ではあまり見られず、事前の通知が知れ渡った効果ともいえよう。
【結論】お互いの気配りが大事
どの課題にも共通して言える事だが、観客それぞれの他人に対する気配りを持つ。これに尽きると思う。お互いが相手を思いやる事ができれば、これまでに挙げた課題のすべてが解決する。
一番してはいけない事は、「それが嫌なら他の席種へ」と促す事である。どこで観るかは観客の自由であり、それを他の観客が指示・指定するといった行為は、SNSでの通知であろうがするべき行為ではない。
昔からのサポーター、ここ数年でサポーターになった人、それぞれが望む味スタ、ゴール裏像というものがある。これらを全て受け入れるのは容易ではないが、着地点は必ず見つかるはずである。