J1昇格プレーオフ決勝 ~いよいよあと1試合~

J1昇格プレーオフ準決勝、VS千葉。結果としては2-1でヴェルディが勝利し、前日に決勝進出を決めた清水(△0-0 vs山形)の待つ決勝へと進む事となった。

流れとしては、序盤の千葉の激しいプレッシャーからの攻撃をGKマテウスを中心に守り切った事が非常に大きく、逆に30分以降に2得点を奪う事ができた為、千葉を揺さぶるといった点でも大成功の前半だったと言えよう。

J2リーグ戦での時間帯別得失点(ヴェルディ/千葉)

J2リーグでの時間帯別得失点をみると、前半はヴェルディにとっては我慢の時間が長く、千葉にとっては勝利をものにする為には前半での得点が必須であったという風にも見える。お互いの思惑が逆になった形となり、千葉にとってはゲームプランが大きく崩れる事となった。

後半については、千葉は火力を上げるベンチワークを行い、75分以降の失点がリーグ戦でわずか3失点のヴェルディの守備をなんとかこじ開けた。しかしAT無失点のヴェルディの牙城は崩れる事はなく、2-1で試合終了となる。

ヴェルディは、後半はやや守備傾向の強いベンチワークを行った事もあるが、後半の得点が多い時間帯に畳みかけ、追加点を取れなかったところは反省点として認識すべきである。また終盤にミスからカウンターを食らい、シュートの巧いFW小森に決められた点については、清水戦へ向けた大きな教訓となったであろう。特に後半は千葉のビッグチャンスでシュートが枠を外れるケースが散見されたが、清水相手には、そう簡単にはいかないだろう。


J2リーグ戦での時間帯別得失点(ヴェルディ/清水)

そして12/2(土)に国立競技場で開催される決勝・清水戦。J2でも圧倒的な攻撃力を誇り、78得点を挙げた強力な攻撃陣を迎え撃つ。千葉と同様だが、清水も前半開始からの圧力が強く、前半の得点数はヴェルディの2倍以上と、前半は我慢の時間が続くであろう。逆に後半については、得点数はヴェルディも清水も37得点と変わらず、失点については清水のほうが5失点多い状況となる。キーポイントは、前半の戦い方と言えよう。前半を無失点で抑えれば、勝率も大幅に向上するであろう。

過去の清水との対戦成績は、Jリーグでは清水と38回対戦し、21勝16敗1分けとなっている。J2リーグに限定すると、2勝2敗の五分。今季は2敗と苦手意識がやや見られるものの、前半を凌げば勝率は大きく上がっていくであろう。清水のキーマンは、間違いなくMF乾。彼のフリーロールを抑えない限り、勝機は見えてこない。逆に両サイドの裏が空きやすい傾向にあり、右サイドのMF中原と左サイドのMF新井で75分以降に両サイドを蹂躙し、得点を狙うのも面白いであろう。準決勝の千葉戦で見られた2列目からの飛び出しも非常に有効といえよう。

あまり知られていないデータがある。以前は国立競技場をホームとして利用していたヴェルディ。Jリーグでは過去に99試合を国立で戦っており、52勝35敗12分けと、勝率も高く相性は非常に良い。J1昇格プレーオフ決勝は、ヴェルディにとっては記念すべき国立での100試合めとなる。

国立での100試合めとなる記念すべきJ1昇格プレーオフ決勝。悲願のJ1昇格まで、あと「勝ち点1」が求められる。

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