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なぜケニシャツは一着に一反(約12m)の仕様なのか。


こんにちは、keniamariliaの座波ですっ。皆様いかがお過ごしでしょうか。座波はおかげさまでこの通りですぅー!


早速ですが今回はkeniamariliaのお品であるケニシャツ半袖の仕様を少し深掘りしようかなと思います。目に見える仕様はこちらにまとまっておるので是非

本日は目に見えない部分のなぜ「ケニシャツは一着一反約12mも使うのか」ということをお伝えできればなと思います。


結論から申しますと、ケニシャツ一着にまるっと一反12m使用しているのは、keniamariliaというブランドの最終目的が着物産業の存続、着物生産の底上げを目指しているからです。

例えば、1反から1mずつ使って12着作るとして、12着完売しても結局は1反のみの需要になります、しかし一反で一着を仮に12着作れば12反必要になりますので、一反から一着つくることが反物の生産を底上げさせる一歩目だと考えているからです。ですのでこれらを実現させるためにケニシャツは一反12mを全て使うが第一条件で、その前提で一反を一着に落とし込むデザインにしました。

そして、急がなくては本当に目の前で着物工場が無くなるフェーズに突入しているからです。わたしは長くアパレルの生産に携わっておりますが生産現場が本当に目の前で無くなっていくのを体験しました

「90年代初めに50%あった国産比率は3%まで低下」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO20071820X10C17A8000000/
「日本繊維輸入組合が5月に発表~2017年の衣料品の国内生産量は前年比約8%減の9840万点となり、数量ベースの国産品割合はついに2.4%にまで落ち込んだ。」
https://www.jtia.or.jp/



毎日無くなるなんて全く考えられないほど生産に追われていたのですが事実、多くの工場が無くなってしまったんです。振り向いた時にはもう遅かったということは着物産業にも十分あり得ると考えます、今着物産業はいよいよ、むこう10年が最後の山だと言われています。

残念ながら人口は緩やかに下降していますこれはつまり着物を自国の民族着として着る絶対数が減っているということです。着物を着ることを啓蒙するということも非常に重要で絶対的に大事なことですが私が担った役割はそもそもの生産に着目することだと思っています。

出来上がる一反が着物以外の、もう一つの新しいスタンダードに使われる道を今産み出さなければただただ目の前で減り続けることになるのです。繰り返しますが、keniamariliaの最終目的は「着物産業の存続、着物生産の底上げ」です。これは勝手ながら私自身のお役目の一つだと考えております。


最後になりましたが、今日も着物があり生産現場があることは先代の多くの努力なくしてはあり得ません、そしてお着物を愛する本当に多くの方々の支え合ってこそです、それは今も続いていることです。最大の敬意を表し皆様の愛に心から感謝いたします。そして生意気なことをたくさん言ってしまいましたがわたしもこの一端を担いたいという想いにご容赦いただければと思います。

どうか今後ともkeniamariliaをご贔屓くださいますようよろしくお願い申し上げます。

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