見出し画像

ケニシャツ長袖のつくり。

こんにちは!keniamariliaの座波です!さてkeniamarilia遂に念願の長袖シャツをようやくお目見えとなりましたーーわーパチパチパチ。

本日は着物で作ったケニシャツ長袖がどんなつくりになってるのかご紹介できればと思います!

まず今回の長袖はもちろん、keniamariliaのお品はすべて元はお着物のお品です。一点一点お着物をほどき、洗い、防縮させ、綺麗にプレスし裁断、縫製、仕上げ、時には手作業と多くの工程を経てお着物から一着のシャツをつくりました。しかし半袖と違って長袖となると実はお着物一着(約12m)でも足りないのです、というのもkeniamariliaのケニシャツは和裁と同じ技法でステッチが表にでないように二枚合わせの袋縫いという技法なのですごく不足するのです。一枚仕立てなら不足せず仕上げられますがここだけは曲げられないという思いもあり、なんとかこの技法のまま長袖を実現したかったのです。なので長袖になった分どうやっても不足する不足してしまう、ないものはない!状態でずいぶんと型をどうするか悩みました。

せっかくなら生産したいなと思っていたタイミングで胴裏を生産している工場さんと良いご縁をいただくことができ無事、裏地の生産が実現し、長袖を願った形でつくることができました!

小さいですが長袖ケニシャツはその一歩となる初めて「生産」を実現できた一着となりました。

①和裁と同じように縫い目が表面にでないように

ケニシャツは通常のシャツにあるような縫い目がほとんどありません、これはお着物の和裁では縫い目が基本表には見えないようになっていることから(しつけ糸は除く)それを表現したく縫い目がほぼ表にでないようにしました、しかし長袖のみ台襟と胴体をつなぐ部分一か所のみ表にステッチが一本ございます。





②そして1枚仕立てではなく2枚仕立て
左が表、右が裏

裏まで贅沢にしっかり着物地でどこでめくれても模様がみえる2枚仕立ての袋縫いをしました(もちろん手間も2倍)縫い代も縫い目もなく裏までお着物のテキスタイルで袖裏はお着と同じ裏地を新に織ったもので非常に腕通しの良いお品になりました(袖裏は2色展開です)

③第1釦はホールではなくループタイプです

今回は開襟ではなく長袖を着る冬場は重ね着を想定しているため、重ねてきたときも柄や襟が服に埋もれず首元を色どり、存在感をだすために少し立体しました、スタニングカラーという襟のデザインを採用しました。

また全体の模様をなるべく一枚の絵に見えるよう小さい部分もなるべく模様の邪魔をしないように、第一釦は穴を開けない、ループタイプにしました。

④ボタンホールはシームレス仕様

ケニシャツは通常のシャツにあるかがりのボタンホールではありません、切り込みを入れて縫われていることが多いものですが一点限りのお品ですし、やはり模様も手触りも見た目もお着物の仕様に寄せたくて今回も半袖に引き続きシームレスデザインにしました(非常に手間ですが)

袖は一つ釦が主流ですが袖をまくるとき一つおりでまくることができるように2つつけました、裏地をしっかりみせた腕まくりも模様をメインにしたうでまくりも可能です。

⑤半袖引き続きポケットはついておりません

着物の模様と肌触りを最大限に活かしたいのでポケットはついておりません。一枚絵の美しさをきわだたせたかったし、さえぎるものを極力つけたくないという気持ちからです。

【ケニシャツ長袖サイズ表】

  【S】  【M】  【L】
着丈   67㎝   71㎝  74㎝
バスト  110㎝  115㎝  120㎝
肩幅   44㎝   47㎝  50㎝
袖丈   61㎝  61.5㎝  62㎝
裄丈   83㎝  85㎝  87㎝
袖幅   20㎝  21㎝  22㎝
袖口   11㎝  11.5㎝  12㎝
ネック  40㎝  41.5㎝  43㎝

【お手持ちのシャツ計り方】

・着丈

首下から一直線に)

・バスト

脇下を垂直に)

・肩幅

(肩袖の縫い目から縫い目へ垂直に)

・袖丈

・袖幅

・袖口

是非お手持ちのシャツを図ってみて参考にしてみてくださいませ。

そして最後に、keniamariliaのお服はすべて、ご自宅でお手入れ可能です。お着物をお洋服に仕立てる前、防縮加工をしますので一度縮めて、綺麗にプレスをしたあとお仕立てをするため、ご自宅では桶にお水、中性洗剤を混ぜてゆっくり押し洗いがおすすめです。化繊の場合はネットに入れて洗濯機でのお洗濯も可能ですが型崩れを防ぐためにも押し洗いがおすすめです。

いいなと思ったら応援しよう!