紅く朱くただ、赤く
目まぐるしい後悔 闇に溶ける
紅の月にとりつかれ 混沌に飲み込まれてゆく
正義に胸に 勇気を力に
少年の燃ゆる意志 ただただ蒼く
世界の裏側に隠された真実、絶望、
劫火で焼き尽くし、赤く塗りつぶしていく
憎しみの刃 人々の悲痛な叫び
こんなはずじゃなかったのに。
求めていたものはこれなのか。
死に際の涙は目が冴えるように美しい。
それはまるで紅く朱くただ、赤く。
唐紅の少年は漆黒に秘密と涙を抱え
紅鶸の三日月が静かに笑っていた。
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